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新NISA“成長投資枠”で狙いたい「米国高配当株」10選。配当金の再投資で大きく増やす

高配当株の特徴

 高配当株とは、企業が発行する株式の中で、特に高い配当金を支払う銘柄のことを指します。配当利回りが高い株式は、安定した収入をもたらすため、多くの投資家に支持されています。以下が高配当株のメリットとデメリットです。 【高配当株のメリット】 1. 安定したキャッシュフロー 高配当株を発行する企業は、一般的に安定したキャッシュフローを持っています。これは、安定的かつ継続的に配当を支払う能力があることを意味します。企業の収益が安定していることで、投資家に定期的な収入を提供しやすくなります。 2. 成熟した企業 高配当株を発行する企業は、多くの場合、成熟段階にある企業です。これらの企業は急成長期を過ぎており事業が安定しているため、利益を再投資するより、株主に還元する形で配当を支払う傾向があります。例えば公益事業や消費財メーカー、大手通信企業などが該当します。 3. 比較的低い成長率 成熟企業が多い高配当株は、急速な成長を期待するのは難しいです。そのため、株価の上昇ペースは比較的緩やかであることが多いです。しかし、この特徴は逆に株価の安定性を意味し、長期的な投資には適しているとも言えます。 4. リスク分散効果 高配当株は、一般的に業績が安定している企業が多いため、株価の変動が少ないという特徴があります。これにより、ポートフォリオ全体のリスクを分散させる効果が期待できます。特に、安定した収入を求める投資家にとっては、リスク管理の一環として有効です。 5. インフレ対策 配当金は現金収入の一部として、インフレ時に購買力を維持する手段となります。インフレ環境下でも、業績が安定している企業の高配当株は、インフレによる実質価値の減少を防ぐ効果があります。高配当株を保有することで、インフレに対する防御策として機能します。 6. 再投資による複利効果 配当金を再投資することで、長期的には複利効果を享受することができます。再投資により株数が増加し、それに伴って配当金も増加します。このプロセスを繰り返すことで、投資元本が増え、資産形成に大きな役割を果たします。

高配当株のデメリット

ドル紙幣

※画像はイメージです

【高配当株のデメリット】 1. 成長率の低さ 高配当株を発行する企業は成熟企業が多いため、急成長を期待するのは難しいです。そのため、株価の上昇ペースは比較的緩やかであり、株価上昇を追求する投資家にとっては物足りないかもしれません。 2. 配当の減額リスク 企業の業績が悪化した場合、配当金が減額されるリスクがあります。特に経済状況が悪化した場合や、企業の収益が減少した場合に配当が削減されることがあります。 3. 株価の安定性 高配当株は一般的に安定していますが、それは逆に言えば大きな値上がりが期待しにくいことを意味します。株価の安定性が高い分、ハイリターンを狙う投資家には向かない投資手法です。 4. 資本コストの上昇 高配当を支払う企業は、配当金の支払いにより内部留保資金が減少します。そのため、将来的な成長投資に充てる資金が不足する可能性があります。これにより、企業の成長率が抑えられる可能性があります。  このように高配当株にも一長一短がありますが、株式相場が暴落したときにも安定した配当金を得ることで、投資家のメンタルを支えてくれる役割があります。筆者自身、2020年3月のコロナ禍の株式相場の大暴落時は配当金によって、その時の感情に流されずに冷静な投資判断ができた経験があります。
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注目の米国高配当株10選
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金融ライター、個人投資家。資産運用とアーティスト作品の収集がライフワーク。どちらも長期投資を前提に、成長していく過程を眺めるのがモットー。 米国株投資がメインなので、主に米国経済や米国企業の最新情報のお届けを心掛けています。Webメディアを中心に米国株にまつわる記事の執筆多数 X(旧ツイッター):@usjp_economist

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