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ディズニーリゾート“相次ぐ値上げ”は成功?客層の“足切り”で、客単価は5年で1.4倍に

値上げのきっかけは「満足度の低下」

 従来の客数重視から客単価・質を重視する姿勢に転換した背景には、顧客満足度があります。コロナ禍以前の数年間、ディズニーは顧客満足度の低下に直面していました。日本生産性本部が実施した調査にも結果が現れています。  繁忙期では2~3時間待ちのアトラクションも当たり前、異常ともいえる混雑が満足度低下の主な要因です。「地方からせっかく来たのに、混雑であまり乗れなかった」「レストランも混みすぎて行けない」などの意見も聞かれました。値上げにはコスト高を回収する狙いもありますが、こうしたこともあり、同社は質重視への方針へと転換したようです。現在でも繁忙期は混雑していますが、入場者数を見る限り以前よりは緩和していると見られます。  なお、今後の入場制限について同社は、ゲストの満足度を勘案し、慎重に精査するとしています。国内の消費活動はほぼ正常化し、インバウンドも回復。ディズニーリゾート全体のインバウンド比率はコロナ禍以前で10%程度でしたが、24年3月期は12.7%と比率では増えています。新エリアの人気もあり、国内外問わずディズニーの需要は伸びていくことでしょう。今後の客数次第ではさらなる値上げ、そして“絞り込み”を実施するかもしれません。 <TEXT/山口伸>
経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 Twitter:@shin_yamaguchi_
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