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「魚民」の大量閉店は“大正解”か。運営企業「モンテローザ」の“稼ぐ力”は他社を圧倒

“非上場ならではの戦い方”が成功

 数多くの居酒屋企業は、宴会需要消失の煽りを受けて新業態を立ち上げました。ワタミは焼肉店、大庄は定食、鳥貴族はハンバーガーショップを新たに開発しています。モンテローザも「からあげの鉄人」や焼肉「俺の店」などを立ち上げていますが、店舗数は限定的。退店して経営効率を上げることに集中したのでしょう。  株主への配慮や説明に気を取られることなく、やるべきことに集中する姿は非上場のモンテローザらしい戦い方だと言えます。モンテローザの売上高は600億円台で下げ止まりました。今後は競合他社の動向を見極めながら、出店攻勢に出る可能性もあります。

ワタミと鳥貴族、それぞれの現在地

 ワタミも収益力を高めました。2024年3月期の国内外食事業のセグメント利益率は4.1%。2020年3月期は0.5%でした。ただし、売上高は2020年3月期の7割程度。店舗は491から328まで減少しました。  2024年度のテーマの1つにインバウンドの獲得を掲げています。2021年12月に「すしの和」を出店してすし業態に参入していました。2023年7月にインバウンド出店戦略の1号店と銘打って浅草に同じブランドの店を出店しています。握りずしを一貫88円から提供するなど、いわゆる外国人向け価格ではありません。  価格による差別化要因が集客にどれだけ影響するのかがポイントとなるでしょう。  鳥貴族の利益率は3%から4%とほとんど変化していません。これは鳥貴族が過度に宴会に依存しない店舗運営を行っていたことや、フランチャイズ比率が高いことなどが影響しています。2023年に小規模居酒屋「やきとり大吉」を運営するダイキチシステムを買収しました。この会社は直営店を持っていません。地域密着型で常連客がメインです。鳥貴族はM&Aによって事業ポートフォリオを強固なものとしました。
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苦しむ「庄や」。ようやく利益を出したが…
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フリーライター。大企業から中小企業まで幅広く経営支援を行った経験を活かし、経済や金融に関連する記事を執筆中。得意領域は外食、ホテル、映画・ゲームなどエンターテインメント業界
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