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ハーゲンダッツ、なぜ「新しいチョコミントバー」は白い?“チョコミン党”開発陣の苦心とこだわり

3つの“味のバランス”を追求

ハーゲンダッツ ジャパン

白い見た目のミントアイスクリーム。まるでクッキー&クリームのよう

 商品開発のプロセスでは、お客さまから届いた声を大きく反映した。なかでも“チョコミン党”の声には熱心に耳を傾け、「チョコレートの食感はパリパリがいい」「人工的なミントの風味はいやだ」といった一つひとつに、丁寧に向き合ったという。 「お客さまの声をもとに開発を進めて、一番こだわったのは“味のバランス”です。チョコミントファンに楽しんでいただくのを第一に、何度も調整を重ねました。チョコレートが強すぎてもダメ、かといってミント独特の爽やかさがなくなってしまうのもダメ。ちょうどいいバランスを模索した結果、ほろ苦いココアクッキーを入れた白いミントアイスクリームを、ビターチョコレートコーティングで包むことにしました」  スッキリとしたチョコレートと爽やかなミント、また同社がこだわりを持っている「ミルク」。その3つの味のバランスを追及し、最終的なアイスクリームの味を決定した。 「ハーゲンダッツのアイスクリームは『ミルクの濃厚さ』が特徴です。決してそのミルクのまろやかさを減らすことがないよう、ミントとチョコレートとミルク、三者のベストバランスを追求しました。その結果、繊細な甘さや上品さといった、従来のハーゲンダッツがつくるアイスクリームのイメージのまま、大人なチョコミントアイスクリームが誕生しました」

全てのチョコミン党に食べてもらいたい

ハーゲンダッツ ジャパン

外はシャクシャク、中はしっとり食べ応えあり

 また今回のバータイプでは、食感の楽しさとは他に、“夏らしさ”の演出にもこだわった。 「夏の新商品ということで、食べても重くならないアイスクリームを目指しました。外側のチョコレートコーティングの中には、フィアンティーヌという薄いクレープ生地を焼いたものを入れて、シャクシャクとした食感に。対してアイスクリームの中には、ココアクッキーを入れて少し食べ応えがある感じにしました。バーならではの食感の楽しさはありつつ、かじりついた瞬間の軽やかで心地よい歯触り感を意識しました」  出来上がったバーを見て、「チョコミン党のみなさんに、楽しんでいただけそうな商品ができました」と、笑顔で話す太田さん。チョコミン党である彼女自身が作ったからこそ、本商品のおいしさを確信しているようだ。 <取材・文/フジカワハルカ>
広島生まれ、東京在住のライター。早稲田大学文化構想学部卒。趣味で不定期で活動するぜんざい屋を営んでいる。関心領域はビジネスと食、特に甘いものには目がない。X(旧Twitter):@fujikawaHaruka
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