エンタメ

ヤーレンズが吉田豪に明かした胸の内「M-1決勝進出するまで、圧倒的な絶望感があった。誰も僕らに期待していなかった」

関係者もファンも期待していない無風時代

――楽屋に後輩しかいない世界に。 出井:ホントそうでしたね。コロナ前まではモグライダーとかランジャタイとかウエストランドも錦鯉さんもいたし、周りにみんないて。うっすら、どうやら誰も売れなそうだな~という雰囲気が流れていたのに。 ――それはそれで青春感はあったんですか? 出井:うーん……青春感はあんまり。それよりも絶望感。みんなうっすら、腐ってるみたいな状態。コロナ前のの‘15年とか’16年頃は、なんかはみんな売れそうだぞ! っていう青春感あったんですよ。ひと段落して、やっぱ売れないじゃん!っていう絶望感に変わった。 ――noteにも「追い風の時期があって、しんどい時期があって、いまは無風」と苦しい胸の内が書かれてて、これ相当キツいんだろうなと思いながら読んでました。 出井:そうですね、無風も経験してます。 ――関係者もファンも誰も期待してない。誰からも売れると思われていなかった時期。 出井:そうそうそう(笑)。 楢原:完全に飽きられてるな、っていう。 出井:芸歴長いことやってるからお笑いファンとかも見たことはある。でも、期待はしてない、みたいな状態がしんどかったですね。 ヤ―レンズ ボケの楢原真樹(1986年、大阪府出身)とツッコミの出井隼之介(1987年、神奈川県出身)による漫才コンビ。M-1グランプリ2023準優勝。レギュラー番組はニッポン放送「ヤーレンズのオールナイトニッポン0(ZERO)」、TBSラジオ「ヤーレンズの#ふらっと」など。 ※週刊SPA! 2024年7月16日・23日合併号「エッジな人々」より 取材・文/吉田豪 撮影/尾藤能暢
1970年、東京都出身。プロ書評家、プロインタビュアー、ライター。主な著書に『男気万字固め』(幻冬舎)、『人間コク宝』シリーズ(コアマガジン)、『サブカル・スーパースター鬱伝』(徳間書店)、『書評の星座』(ホーム社)など
1
2
おすすめ記事