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「おばちゃんになる覚悟はできたのか?」 久保みねヒャダ、6年のおしゃべりを振り返る

傷ついたときには円陣を

──ヒャダインさんはどの回が印象に残ってます? ヒャダ イマジナリードッグの回(TALK-23「昭和の習慣、覚えてますか?」)ですね。りゅうちゃんを飼う前に、クッションを犬に見立てて、写真まで撮ってたじゃないですか。あれ、どうかしてましたよね(笑)。僕もそれに先んじてペットシーツをプレゼントしたんですけど。
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久保ミツロウのツイート

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久保ミツロウのツイート

久保 あれ、いいペットシーツだったんですよ。同じペットシーツでも吸水性がいいものと悪いものがあって。 ヒャダ それを犬に見立てたクッションと並べてね。なんかSFみたいな回でしたよ(笑)。 久保 いま振り返ると、あれをやった意味って全然なかったなって。 一同 (笑) 久保 「犬を飼い始める前に、 飼ったらどうなるのかのシミュレーションをしなきゃ」と思ってやり始めたんだけど、全然意味なかった(笑)。だいたい、身体の上にりゅうちゃんを乗せて一緒に寝るなんて、現実にはほぼないわけよ。だけど、添い寝の状態で寝るのは毎日やってるわけだから、あれに近いところには来てるかもしれない。でもシミュレーションとはまったく別のことですね。飼う前から想像するのはやっぱり無理。 ヒャダ そりゃ無理っすよ。しかもここまでラブいことになるなんて、飼い始めのころは想像もつかなかったわけじゃないですか。久保さん、最初のころ言ってましたよね。「人におびえて、スナイパーの目をした安室奈美恵が来た」つって。 能町 最初はお母さん的な存在には絶対ならないと思ってたはずなのに、今やお母さんじゃないですか。結局そうなっちゃいますよね。 久保 なっちゃった。やっぱり自分の親との会話が受け継がれるのかな、こないだ散歩させてるときに佐世保の方言が出ちゃって。 一同 へえええええええ! 久保 (佐世保なまりで)「もうおやつ持っとる人おらんって。帰るよ!」 能町 そうなっちゃうんだ。 ──本当にお母さんじゃないですか。 久保  「もうおやついっぱいもろうたやろ!」みたいになっちゃう。自分でも「こうなっちゃうんだ!?」と思った。 ヒャダ そういった久保さんの変遷を、我々は見てきたわけです。この本で。 久保 時系列がしっかり書かれてあるのもいいんだよね。「初めてマッキー(槇原敬之)が来たのってこの回なんだ」とか。あと、6月に35度以上の猛暑日が連続した年があったのも、これを読んで思い出した。 ヒャダ 備忘録でもありますよね。注釈がとても助かります。 久保 うちらのうろ覚えの会話がこんなにしっかりと形になってて……。 ヒャダ 本当に覚えてないですからね。だから同じ話をするし(笑)。 ──フレンチキスの話とか。 能町 それ私ですよね。つい同じ引き出し開けちゃうんですよ。 ──能町さんはどの回が印象に残ってますか? 能町 この連載って、いつの間にかドキュメンタリーとしてうねり始めたじゃないですか。あれはどこからだろうと思ったら、やっぱり豊島豊島会の回(TALK-19「知らない人と仲良くなれますか?」)じゃないかと思うんですよね。 ──当時まったく外出せず家にずっとこもっていた久保さんが、「豊島竜王(当時)のファンと交流してみたい」という気持ちを吐露して、みんなで後押しした回ですね。確かにあのへんで流れが変わりましたね。 ——(引用はじめ)—— ヒャダ 「やる人生とやらない人生、どっちを選ぶか」って、僕らに最初に言ったのは久保さんですよ。 (中略) 久保 よしわかった。来年の目標は豊島ファンの人と話をする。 ヒャダ ツイートしてみましょうか。 (中略) 久保 「豊島将之竜王のファンの人と、ファミレスで楽しくお話しをする」。(中略)これはツイッターにアップしたほうがいいんですか? ヒャダ しましょう。 ──あの出発点から、まさかの着地点。 能町 いい目標ができた。こんな前向きな着地点になるとは。 ヒャダ さあ、行きましょう。 久保 行きますか。 ヒャダ お願いします! 久保 ううう怖い! 能町 押せーっ! ヒャダ 押せーーっ!! 久保 (万感の思いを込め、送信ボタンを押す) (TALK-19「知らない人と仲良くなれますか?」より) ——(引用おわり)—— 能町 連載の途中から久保さんへのカウンセリングみたいになっていくんですけど、あれはあそこからだと思うんですよね。 久保 でも、あの人(ネット上で交流を始めた豊島ファン)とはまだ会えてない。同じ会場の大盤解説会にいたことはあるけど、まだ声をかけられてなくて。けど、その「大盤解説会に行った」というお互いの書き込みには、いいねを押し合う間柄ではある。 ヒャダ 離れてはないんですね。 久保 向こうは東京まで来て、 イベントが終わったらいろいろ行きたい場所があるんだろうし。あと、将棋ファンがたくさんいる会場で、「どうも初めまして〜」とかやってると、全部まわりに聞き耳立てられるわけよ。だからイベント会場で会話を発生させるのはちょっとデンジャラスかも、と思ってて。でもあのときは、私が迷ってるところに二人がエンジンかけてくれた感じはあったね。私がエンジンをかけられるパターンが多いけど、二人はどうなんだっけ。能町さんはみんなで円陣組まされたくらい? 能町 円陣は組みました。 久保 あの円陣も良かった。あれも演劇感があったね。 ──能町さんが過去のつらい失敗を語って、泣いてしまった回ですね。 ——(引用はじめ)—— 久保 これ、3人で円陣組めばいいんじゃない? ヒャダ 組みます? 能町 円陣組んだことない。 久保 円陣組もうよ。組んだことないじゃん、人生で。 (中略) 久保 かけ声何だっけ? ヒャダ 「こじらせ、おー」じゃないですか。 (一瞬の沈黙) 久保 こじらせーーーーっ!!! 一同 おーーーーっ!!! (なぜか拍手が巻き起こる) 久保 私がキャプテンになってしまった(笑)。 能町 久保さんがキャプテンだよ。 (TALK-24「取り返せない失敗はありますか?」より) ——(引用おわり)—— 能町 その前にヒャッくんが「こういうときはハグすればいい」と言ったんですけど、私は拒否したんですよね。 久保 私も拒否したんだよね。 能町 私、さっきマッキーとめちゃくちゃスルッとハグしましたけどね(※この座談会を収録したのは『久保みねヒャダこじらせライブ』当日で、ゲストは槇原敬之さんでした)。 ヒャダ マッキーはハグ文化の人なんですよね。 能町 向こうがあまりにも自然にハグしてくる人だと、こっちもいけちゃいます。 ヒャダ ハグの拒否から円陣に至る、そのうねりも収録されてます。
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