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あおり運転してきた相手に訪れた“まさかの展開”。警察に「加害者を厳しく処分する」と約束してもらうまで

“止まれ”の白線を無視して勢いよく飛び出してきた車

あおり運転 鈴木進太郎さん(仮名・30代)は、妻に頼まれ、家から15分ほどのところにあるスーパーに出かけた。 「私の車は、かなりの大型なので、あおってくるような車には遭遇したことがありませんでした」  ただし、その日は、妻の薄ピンク色の軽自動車に乗っていたという。そして、買い物を終え、スーパーの敷地内から公道に出ようとした瞬間……。 「横から“止まれ”の白線を無視して勢いよく出てきた車に、危うくぶつかりそうになりました。急ブレーキでなんとか衝突は回避しましたが、ちょっとムカッとしました。もめごとになるのもイヤなので、クラクションは鳴らさずにそのまま家に向かったのですが……」  すると、先ほどの車がスピードを上げ、鈴木さんの車の後ろにピタッとついてきたそうだ。 「なんだか『イヤな感じ』と思いましたが、『たまたま方向が同じだけかな』と。でも、不自然に車間距離が近かったんです。ついにライトでパッシングされたのがミラーに映りました」  鈴木さんは「ヤバいヤツに絡まれた」と、あおられていることを確信した。その車は、蛇行したりパッシングをしたり、鈴木さんの車から離れなかったという。

赤信号で止まらなくて助かった

「いくつかの信号があったのですが、青信号だったので止まることもなくて助かりました。もしも赤信号で止まってしまったら、『鉄パイプなんかを持ってきて車から降りてきたらどうしよう』とまで考えていましたから……」  焦っていた鈴木さんは、「絶対に止まれない! 止まったら何されるかわからない」と不安な気持ちが続いたのだが、運転手は諦めずについてきたと振り返る。恐怖で平常心を失いつつあったというが、「やってみるか!」と、“あること”をひらめき、覚悟を決めた。 「“ある場所”に向かって走りました。赤信号にあたらないように遠くから信号を観察して、速度を調整しながら運転していました。今考えると滑稽ですが、それくらい怖かったんです」  そして、ついに目的地に到着した。 「警察署です! スッとウインカーを出して警察署に入った瞬間、あおってきた運転手は混乱したのでしょう。警察署の入り口にある縁石に乗り上げていました」 鈴木さんは、平然ともう一つの出入り口から、無事に家に向かうことができた。 「あの車、警察署前で自損事故を起こしてどうなったんでしょうね? 知ったことか! あースカッとした!」と締めくくった。 <取材・文/chimi86>
2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。
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