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元ラブホ従業員が忘れられない“客からのサプライズ“。バッグに入っていた「予想外のもの」とは?

先輩スタッフは高校生を見抜くプロ

高校生の後姿「スタッフの中でSさんという有名な先輩がいたんです」  Sさんは、“高校生を見抜くプロ”だったという。  風営法により18歳未満はラブホに立ち入り禁止と定められている。鈴木さんたちスタッフは、常にそのルールを厳守する必要があった。そのため、Sさんの役割は非常に重要だったようだ。 「未成年者を見抜く絶対的なスキルとして、Sさんの観察力はすごかったですね」  ある日、鈴木さんはSさんと同じシフトに入ることになった。そしてその日の夜、カジュアルな服装をした若い男女がフロントに現れたという。 「Sさんは2人を見て、“高校生かも”と感じたようで、身分証明書の提示を求めました。すると、不自然な表情を見せながら、ポケットから出したのは高校の生徒手帳だったんです。きっと、“高校生はラブホの利用を禁止されている”ことを知らなかったのでしょう。Sさんは、ていねいに説明して2人は去って行きました」

判断するコツは…

 Sさんは、鈴木さんたちに高校生を判断するコツを教えてくれたそうだ。 「フロントで周囲を見回したり、緊張していたりしたら怪しい」 「カジュアルすぎる服装や、財布に入っているカード類が少ない」  基本的にスタッフと顔を合わせずにチェックインの手続きをするため、なかなか利用を阻止できないことも事実だと鈴木さんは言う。また、身分証明書を出さない人や、クレームを言う人もいるようだ。 「なので、Sさんのスキルでもっとも見習うべきところは、相手に恐れることなく、正義感を貫き通し、年齢確認をすることですね」 <取材・文/資産もとお>
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