実際に届いたメッセージ③ 「こんばんは。初めてメッセージを送ります。いつも記事を拝見し大変勉強になります。率直な文章に共感を感じております（以下省略）」 　この応援メッセージを送った人のアカウントを見たが、フォロワーではなかった。「応援してます！頑張ってください！」のDMは他にもしょっちゅう来るのだけど、わざわざ熱意を伝えてくる人ほどフォローしてこない現象はなんなのだろう。きっとこの手の人は返信狙いの可能性が高く、DMが返ってきたらそれだけで満足なのかもしれない。 　きっと「返信したらフォロワーになるかもしれないよ？　頑張りな？」という話なのだろう。ただ、わたしとしてはそこまでしてフォロワーをほしいと思っていない。大抵返信狙いの人は表に見えないやりとりばかりを望み、相手に“認知”してもらうのが目的なのだから、過半数以上が本気で応援する気はないだろう。 実際に届いたメッセージ④ 「どうしたら セクシー女優として売れますか？ 仕事が無く、お金が無いので実家から抜け出すこともできません（以下省略）」 　業界のアレやコレを書きまくっているので、いつかプロダクションやメーカー、制作会社から文句のDMが来ることは覚悟している。しかし、今回は予想外の現役セクシー女優からお悩み相談がきた！ 　アイコンは宣材写真であり、プロフィールにはみんなのよく知るプロダクション名が記載されている。同人ビデオに出る女優ではなく、完全に“適正ビデオ”の方なので、ちょっと感動した（？）のも束の間。この人、わたしの記事と肩書きを絶対に見ていない。売れていなかった自虐話を散々してるのに、元ダメ女優に売れる方法を聞いたってしょうがないだろ！ 　それに内容がヘビーすぎる。オトナのお店で働けないような状態なら、ビデオはもっと難しいと思うのだが……。 　現代は美魔女や美熟女などのジャンルだって人気なので、活躍できるフィールドはまだまだある。プロフ画像を見たら結構きれいな方だったし、やり方次第でどうにでもなりそうだから、いろいろもったいないなと思ってしまった。 　とりあえず、相談する相手が完全に間違っているため、まずはプロダクションやその手の専門機関に相談すべき。あとはわたしのアカウントをフォローしてください。なんで相談してきた割に未フォローなんだよ！ 　＊　　＊　　＊ 　実は他にも“汚いDM”が続々と届いている。それにしても、自分勝手な人が多くて面白い。こういった人たちは“人の気持ちは度外視”なのである。 　DMやLINEなど、気軽にメッセージを送れるツールが増えてはいるものの、文章だろうが、声に出そうが発言の重みは変わらない。ポチっと片手で簡単に送信できる時代だけど、誰もが「ボタンを押す前に一度読み返す」くらいの慎重さを持っておくべきだ。 文／たかなし亜妖元セクシー女優のフリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ソーシャルゲームのシナリオライターを経て、フリーランスへと独立。WEBコラムから作品レビュー、同人作品やセクシービデオの脚本などあらゆる方面で活躍中。