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「遅すぎてジャマだった」怒り狂って“あおり運転”してきた相手が警察に捕まり“焦り”の表情に変わるまで

追い越しさせないようにあおり続ける車に恐怖

  運転 北島一さん(仮名・30代)は、車に会社の部下を乗せ、高速道路を走っていた。 「平日の昼間でしたので車の量も少なく、ストレスも感じることもなく運転していました」  運転を始めてから1時間半が経ち、パーキングで休憩をとったあと、再び走り出したところであおり運転に遭遇したという。 「後方から1台の車が、私の車にピタッと付いて走行してきました。高速道路ですので、私がブレーキでも踏んだら確実に事故になるほどの車間距離でした」  北島さんは、「平日だし、仕事で単純に急いでいるのだろう」と思いながら、車線変更をすると……。 「後ろの車はさらに加速し、私の車を追い抜いて行ったんです。そして、今度は車の前に車線変更して急ブレーキ。さすがに危険を感じました。追い抜こうとすると、また車線変更をし、追い越しさせないようにするのです。いつもよりも車が少ないとはいえ、非常に恐怖を覚えました」  相手は怒り狂ったような表情でその後もあおり運転は続いた。北島さんは部下に“警察に連絡”するよう指示をしたという。

ドライブレコーダーが決め手となり、免許停止処分に…

あおり運転「10分後くらいでしょうか。サイレンとともにパトカーの姿が見えました。音が聞こえた瞬間、あおり運転の車は、私の車との距離を置き、何事もなかったように走っています。しかし、警察には車種やナンバー、車の色まで伝えてあったので、警察に止められて聴取が始まりました」  北島さんたちも車を路肩に寄せ、被害者として事情を説明することになった。あおり運転の運転手は、「この車が遅すぎてジャマだった」「逆にあおられたのはこっちだ」などと警察に訴えたという。しかし、残念ながら北島さんのほうは準備万端だったようだ。 「ドライブレコーダーの動画を仕事用のパソコンで流し、警察と運転手に見てもらいました。100%相手が悪いことを証明することができたんです。運転手は言い訳をしていましたが、表情が怒りよりも“焦り”に変わっていったのを覚えています」  北島さんは、あおり運転の運転手がどのような処罰になるのかが気になり、警察に聞いてみたという。すると、“道路交通法違反”と“妨害運転罪”が課せられ、免許停止処分になったとのこと。 「運転手は、『仕事ができない』『困るよ』と、警察にお願いしていましたが、日本の警察はそう甘くはありませんね。『あなた自身が起こした問題です』『危険をさらしたのですから当然ですよ』と冷たい言葉をかけていました」  今回は事故にならずに済んだが、北島さんは「あおり運転の恐怖をもっと知ってもらいたい!」と強く訴えた。 <取材・文/chimi86>
2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。
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