更新日:2024年09月06日 18:01
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サンリオが最高益に。ハローキティ50周年で「大復活を遂げた」5つの理由

グローバルSNSは7600万人がフォロー

 そのほかの地域としては、中国市場でも物販事業とライセンス事業の両方で顕著な成長が見られます。特に中国国内でのブランド価値向上施策が軌道に乗り、サンリオキャラクターの人気が急速に広がっています。  さらに、偽造品対策を強化することで、ブランドの信頼性が向上し、売上高は前年同期比で61.1%増加、営業利益も87.5%増加しました。サンリオは今後も中国市場での物販拡大に力を入れる計画であり、特に大都市圏におけるサンリオストアの展開を積極的に進めることで、さらなる成長が期待されます。  またサンリオのグローバルSNSのフォロワーが約7600万人ほどに広がっており、ファン層が確実に世界中で広がっていることも、サンリオの事業成長を占う上でプラス材料です。

強み4:サンリオピューロランドとハーモニーランドの成長

サンリオ

サンリオハーモニーランド Macky Albor – stock.adobe.com

 サンリオピューロランド(東京都多摩市)とハーモニーランド(大分県)の両テーマパークも、日本セグメントの売上高と営業利益の成長に重要な役割を果たしています。  直近の四半期決算におけるサンリオピューロランドの売上高は27億7700万円、営業利益は5億3700万円に達し、それぞれ前年同期比で20.0%および29.3%の増加を記録しました。これらの結果は、サンリオピューロランドがコロナ禍からの回復を遂げ、再び多くの来場者を引き寄せていることを示しています。  ハーモニーランドも、シーズンイベントの成功により、売上高は6億3100万円、営業利益は600万円でした。前年同期比では売上高は+10.8%でしたが、営業利益は−81.2%と減少しています。これは、園内のショップのリニューアル工事などによるものと推測されます。  特に、夏季のイベントやシーズンごとの特別プログラムが家族連れや観光客に支持されており、来場者数の増加が売上高の伸びに貢献しています。
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サンリオの強み、5つ目
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金融ライター、個人投資家。資産運用とアーティスト作品の収集がライフワーク。どちらも長期投資を前提に、成長していく過程を眺めるのがモットー。 米国株投資がメインなので、主に米国経済や米国企業の最新情報のお届けを心掛けています。Webメディアを中心に米国株にまつわる記事の執筆多数 X(旧ツイッター):@usjp_economist

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