更新日:2024年09月06日 18:01
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サンリオが最高益に。ハローキティ50周年で「大復活を遂げた」5つの理由

強み5:サンリオの魅力とリスク

 サンリオの日本セグメントの業績が顕著に成長している中で、投資家にとっての魅力とリスクを客観的に評価することが重要です。魅力的なポイントとして、サンリオの強力なブランド力と成功したライセンス事業が挙げられます。特に、複数キャラクター戦略や北米・アジア市場での成功は、今後も安定した収益をもたらす可能性が高いでしょう。  また、サンリオピューロランドやハーモニーランドのテーマパーク事業が再び成長軌道に乗っている点も、投資家にとって安心材料となります。さらに、サンリオの配当利回りは約1%あり、安定した配当を受け取りながら長期的な株価成長を期待する投資家にとっても魅力があるといえるでしょう。  その一方、リスクとしては、現在の株価がすでに高値圏にあることが挙げられます。特に、株価が過去最高値を更新し続けている中で、今後の上昇余地が限定的である可能性があります。また、サンリオの業績が予想通りに進まない場合、株価下落のリスクが存在します。  さらに、北米やアジア市場での競争が激化した場合、サンリオの成長にブレーキをかけるリスク要因となり得ます。競合他社との競争が続く中で、サンリオがどのようにして競争優位を維持し、さらなる成長を遂げるかが今後の注目ポイントとなるでしょう。

投資家の視点で見るサンリオ

 投資家の視点で投資判断する場合の魅力として、サンリオが手掛けるキャラクタービジネスは景気に左右されにくい特徴が挙げられます。一般的に、趣味や娯楽に関連する出費は、生活費とは別枠で考えることが多く、景気の変動による影響を受けにくい傾向にあるからです。  サンリオが展開するキャラクターグッズやライセンス事業もこの特徴を持っており、キャラクター商品は、消費者にとって日常生活の癒しや楽しみを提供する存在として、景気の良し悪しに関わらず支持を集め続けています。  こうした要因から、ファンの心を鷲掴みし続ける限り、サンリオの株式は安定的かつ成長が期待できるため、投資対象としても検討の余地があり、魅力的だと判断できると思います。なにより景気の変動に強く、消費者心理に深く根ざしたビジネスモデルを持つサンリオは、長期的な投資先として注目に値する企業だと筆者は考えます。  日常生活の中でいかにユーザーの「サンリオ時間」を増やせるのか、サンリオの今後の動向に注目しつつ、さらなるグローバルカンパニーへと成長することが期待されます。 <TEXT/鈴木林太郎>
金融ライター、個人投資家。資産運用とアーティスト作品の収集がライフワーク。どちらも長期投資を前提に、成長していく過程を眺めるのがモットー。 米国株投資がメインなので、主に米国経済や米国企業の最新情報のお届けを心掛けています。Webメディアを中心に米国株にまつわる記事の執筆多数 X(旧ツイッター):@usjp_economist
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