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「パワポはビジネスマンの“武器”」明石ガクトが力説する理由。クリエイターも例外ではない

川崎紗奈氏(左)、明石ガクト氏(右)

 広告界の第一線で活躍するアートディレクターたちがデザインしたパワポのテンプレがダウンロードできる本として好評を博している『電通アートディレクターが本気で考えた!美しすぎるパワポ』(扶桑社刊)。  その制作総指揮を担当したコピーライター/UXリサーチャーの川崎紗奈氏(電通)と、動画界の最先端をひた走るクリエイティブ企業の代表・明石ガクト氏(ONEMEDIA)が対談を実施!  明石氏からは「ビジネスパーソンとして生きていくなら、パワポかエクセルのどちらかは極めなければいけない」という言葉が飛び出すなど、白熱した対談となった。

“クリエイター”でもパワポからは逃げられない?

川崎:本日は宜しくお願いします。明石さんが経営する「ONE MEDIA」はTikTokやYouTubeなどをプロデュースしていますが、プレゼン用パワポのクオリティにもかなりこだわっていると聞きました。 明石:毎年、若手社員には口を酸っぱく「うちはパワポ使えないとダメだから」って言ってますね。 川崎:どちらかというとクリエイティビティに力点を置いているイメージなので、正直、意外でした。 明石:結局は仕事を取ってくるのってプレゼンとパワポなので。クリエイティブ業界って言っても、やっぱりパワポ作りからは逃げられない。営業や企画の職種の人とかでもそうだけど、「クライアントとの関係を築いてます」とか、ある種の「人間力」や「後輩力」で突破しがちな人たちがいますよね。でも、そういうのって立場とか仕事のフェーズが変わってくると……。 川崎:力技だけでプレゼンを通し続けるのは、だんだん難しくなってくる。 明石:そう。だから「ビジネスパーソンでいる限り、30代までのうちにパワポかエクセルのどちらかはきちんとできるようになっておこうね」と言ってます。 川崎:確かにそう考えると業種や年齢も関係なく大切なスキルですね。クライアントさんをしっかり納得させてお金を頂戴するには地に足のついたプレゼン力が欠かせない。 明石:最近はうちも社風がきちんと伝播されて「こんな資料じゃ恥ずかしくてクライアントに出せないよ!」と社内で叫ぶ、“パワポ狂い”の人間が僕以外にも出てきました(笑)

「“白地に1行でドン!”が許されるのは一部の天才だけ」

川崎:ちなみに、資料のデザイン性についても重視していますか? 明石:そうですね。電通にいらっしゃる川崎さんの前で言うのもなんですが、例えばコピーライターの人たちって言葉を磨くのに時間を使い過ぎて、パワポで「白地に1行でドン!」ってやりがちじゃないですか。あれをして通用するのは一部の天才たちだけだと思うんですよね。漫画の『ワンピース』で言うと覇王色の使い手というか。 川崎:確かに!“この人だからこそ通っちゃう”プレゼンみたいなのはあります。 明石:でも、プレゼン資料は発表されてその場で終わりじゃなく、基本的にはその後に現場の担当者さんが会社に戻って上長の決裁を取らなければならないものですよね。そのとき、資料が「1行でドン!」の連続だと情報の伝達が難しい。やっぱり具体的な情報や資料全体のトーンも含めデザインとして資料に集約されてないといけない。 川崎:クリエイター、1行でドン!みたいな資料、作りがちかもです。耳が痛い……。 明石:ミニマリストのひとたちの部屋紹介で、「ほとんど何もない部屋にプロジェクターだけドン!」みたいなのあるじゃないですか。シンプルなのはいいんだけど、果たしてそれはおしゃれなのか?という問題と似てるというか。 いろいろな情報が詰まったうえで“見やすくて美しい”のが資料に求められていることだと思いますね。 川崎:パワポはひとりで旅をしないといけないですからね。 明石:そうそう。俺の親友の三浦崇宏(The Breakthrough Company GO代表)っていう奴も「ドン!」をやりがちだから指摘したんだけど、「俺は決裁者クラスの相手にしかプレゼンしないから」って言ってた。まぁ、かなり特殊なパターンですね(笑) 川崎:多くの人の場合は、プレゼン後に資料だけが社内で何度も回覧されちゃいますもんね。

プレゼン資料は顧客に見せる最初のクリエイティブ

川崎:先日、Xでも話題にしていただきましたが書籍『美しすぎるパワポ』のテンプレはいかがでしたか? 明石:すごくいいなと思いました。詰まるところ、プレゼン資料のデザインってクライアントに見せる最初のクリエイティブだから、そこが上質じゃないと通らないし、仮に通ってもなんとなく不安が残っちゃいますから。 パワポを作るのが苦手な人って「①情報の整理の仕方がわからない」、「②言葉の絞り方がわからない」という2つのレイヤーがあると思うんだけど、この本は前者をメインにカバーしてますよね。 川崎:そうですね。あと、テンプレをダウンロードしてもらえばわかるんですが、実はテンプレ内に「ここは重要な点を一言で」とか、どんな言葉を入れればいいかのガイドも付いていて。 明石:え!? (ダウンロードしたテンプレのガイドを見て)……本当だ。すみません、まだダウンロードしてなくて(笑) 川崎:書籍でも色々と使い方のコツを解説してるんですが、ダウンロードできるテンプレの方にもガイドがあるので、「書き込み式ドリル」みたいに従えば、それだけでも美しさを保ちつつ、情報の整理された資料ができるようになっています。 明石:めちゃくちゃいいじゃないですか。そのガイド文言については帯とか書籍にも書いておいた方がよかったね。
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資料を作ったら一度は音読すべし?
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電通アートディレクターが本気で考えた!美しすぎるパワポ 電通アートディレクターが本気で考えた!美しすぎるパワポ

資料を作るすべてのビジネスマンに捧げる。センス、テク、時間、不要。「ダウンロードするだけ」のパワポ本、爆誕!

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