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ラブホ従業員が驚いた客の行動「高齢者の団体が“12時間”のフリータイムを利用して…」

面接官は友人の父親だった

履歴書 友人に勧められたのをきっかけにラブホで働くことになった高木さつきさん(仮名・20代)。 「面接官は友人のお父さんで、『話は聞いているから』と言われ、採用が決まりました。私のことを知っている人が職場にいるだけで、すごく働きやすいと感じました」  高木さんの主な業務は、フロントでのカギの受け渡しや電話対応、精算などだったという。 「ほかにも部屋の掃除やアメニティの補充も担当しました。人間関係もよく、仕事自体もそれほど苦にはなりませんでした」  働き始めて1年ほどが経ったある日、思いがけない客が入店してきたという。 「その日は夏ですごく暑かったのを覚えています。70代くらいの女性客5名が来店され、フロントにいた私に話しかけてきたんです」

ラブホで行われた高齢者たちの読書会

「涼める場所がないかなと思って来てみたんだけどね。部屋を貸してくれんかね」  真夏の朝10時。高木さんは、「涼みに来る気持ちもわかる」と思いながら接客をしたそうだ。 「何時間ご利用ですか?」と聞くと、「そりゃ、12時間よ」と答えたという。 「12時間……! そんなに長く涼を取るわけではなさそうだし、何か他に理由があるのでは?と思いました。そこに、50代くらいの人が重そうな袋を手に、フロントへ来られたんです」  そして、次のように会話が続いた。 「お待たせ。ちょっと、本当にここで読書会するの?」 「仕方ないじゃない。図書館閉まっていたんだから」  どうやら読書会当日になり、図書館が閉館していることがわかったようだ。そして、読書会ができる場所を探したうえで、高木さんが働くラブホに行きついたようすだったとのこと。  そして12時間が経過した22時が過ぎたころ、読書会メンバーがチェックアウトにフロントに現れた。 「私たち、べらべらしゃべっていたから、お隣さんうるさかったかもね」と言いながら、笑顔を浮かべて帰ったそうだ。 「恋愛以外にもラブホにはさまざまな利用法があるんだなと、学びました」 <取材・文/資産もとお>
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