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元ラブホ従業員が明かす、迷惑客よりも思い出に残っている客「女性一人で電話予約して…」

 さまざまな事情を抱えた人たちが利用するラブホテル。一般的には、ドキドキ、ワクワクしながら、ときにはソワソワと向かう場所だ。  実家がラブホ街にあり、学生時代はラブホで清掃員のアルバイトをしていた前田裕子さん(仮名・20代)。今回は、ラブホ街で起こる珍しい出来事について聞いた。

ラブホを電話予約した女性客の意外な理由

フロント

※写真はイメージです。以下同

 ラブホには迷惑な客もくるが、むしろ「職場での思い出話に登場するのは、不思議と“丁寧なお客様”が多いですね」と前田さんは話す。  ラブホの予約はネットを通す人が多いのだが、その客はわざわざ電話で予約をしてきたという。 「電話予約っていまどき珍しいなぁと、たまたま電話対応したのが私でした。『実は推しのライブが近くであるのですが、一般のホテルが取れなくて、そういった理由でもそちらに宿泊できますか?』という内容だったんです」  前田さんが、「はい、大丈夫です。空きがあればこのまま予約しますか?」と言うと……。 「電話の向こうで、安堵していたのが分かりました。そして少し恥ずかしそうに、『あの……女性一人なんですけど』と言うので、『大丈夫です』と伝えました。また、そのほかに必ず尋ねることがあります」  それは「失礼ですが、ラブホテルのご利用は初めてですか?」である。

ネット予約がスムーズ

 ラブホの利用が初めての場合は、説明することがあるそうだ。 「プライバシー重視のため、人に会わずにチェックインできることや、夜中でもスタッフがいることなどを伝えるんです。夜中のラブホは無人だと思っている人や、単独での宿泊や同性利用ができないと思っている人は、意外に多いんですよ」  女性客は、「そうなんですね、ありがとうございます」と言いつつ、前田さんが追記事項を告げた際は、“ハッ”とした様子だったのだとか。 「おせっかいかもと思いましたが、『ネットが使用できるならホームページから予約をした方がよいですよ。電話だとお名前を聞くことになりますし、フロントを通さなければチェックインができませんから……』と伝えました」  前田さんはプライバシーのため、その客の情報は調べなかったが、無事にライブを楽しめていたらよいな……と思ったという。 「最近はツーベットの部屋で一般のお客様大歓迎!を謳うラブホもあります。ただ、ネオンがギラギラで入りにくいかもしれませんね」
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ラブホ街での遊び
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