空き家の改修に活用された資格とは?
市川ハウス前にて
――添乗員の資格を持ったことから巡り巡って、兵庫県市川町でセカンドハウスを所有に至ったそうですが、どのようなかたちで実現したのでしょうか?
市川:市川町の夏祭りで漫才をしたことで、町の企画制作課から『
同じ名字だし、うちのPR大使やってみませんか?』と言われ、PR大使になったのが、この町との縁の始まりです。
それで市川町が好きになり、コロナ禍のさなかにオンラインのバスツアーで添乗員となって、町の魅力を伝えたりしました。
さらに、個人的にこの町のために何かできへんかなと思いました。先輩のシャンプーハット・てつじさんが、京都府綾部市で古民家を買って、綾部を盛り上げる取り組みをしているのがヒントになりました。「僕も、市川町でやってみるかな」と思ったのですね。町は、
空き家や過疎の問題があり、その改善にお手伝いできるかなと。
――具体的にどんな空き家を買ったのでしょうか。
市川:町の方から10年以上放置された空き家を紹介されたのですが、数千平方メートルの土地付きでびっくり。
ファイナンシャルプランナーの知識も生かして節税・節約して、できるだけ低コストで空き家の改修をしてもらいました。クラウドファンディングも活用して、町おこし的なプロジェクトとしたので、盛り上がりました。
この過程で、家の補修に興味を持って、何か資格ないかなと探したら、
日曜大工士資格というものを見つけました。ちゃんとした建築系の資格ではないですし、本格的なリノベーションは無理ですけど、
壁紙を貼る、家具を作るなどができるようになります。
市川町のPR大使として活動。物件のリノベも
――市川さんの話を読んで、「自分も資格取ろうかな」と、興味がわく人は多いと思います。資格取得を目指す社会人に、何かアドバイスありますか?
市川:資格って難しいもんやと思うかもしれませんが、簡単なものもあります。まずは、
最初の1個に受かる喜びを感じていただきたいので、本当に簡単な資格からチャレンジしてみてください。それからは、好きなことに関する資格をとってみてください。資格を取ったからには、
それで仕事につなげようとは、最初のうちは思わないでいきましょう。
ぜひ取っておきたいおすすめの資格っていうのはなくて、ネットで調べて、各人各様に興味のあるものを選べばいいのです。
――実際に資格を取ることで評価は変わるものでしょうか。
市川:日本人は資格が好きで、資格の数はたくさんあります。アメリカ人とかは、資格がなくても実力があるかどうかで判断される傾向ですが、日本人は、資格を持っていたらすごいという意識が強いのですね。
僕なんか、
エリートでもなければ、学生時代は勉強が好きだったわけでもありません。でも、資格を持つことで、周囲の見る目も変わりました。誰でもできるので、皆さんぜひ自信持って、資格取得に取り組んでいただきたいなと思います。
市川義一
いちかわ・よしかず 1980年、大阪市生まれ。大学卒業後、金融関係の会社に就職するも、芸人になる夢を捨て切れず、1年で退職。2003年に吉本興業に入社し、ワダちゃんと「女と男」のコンビを結成。ファイナンシャルプランナーの資格を皮切りに様々な資格を取得し、「資格芸人」として世に知られるように。著書に『「地味な資格」だけで人生は豊かになる: 資格で人生を激変させた
『「地味な資格」だけで人生は豊かになる』(Gakken)がある。
公式サイト:
https://profile.yoshimoto.co.jp/talent/detail?id=369
X:
@yochi22222
Instagram:
https://www.instagram.com/yochi2222/
YouTube「
市川の最新家電チャンネル」
YouTube「
女と男ちゃんねる」
<取材・文/鈴木拓也>
ライター、写真家、ボードゲームクリエイター。ちょっとユニークな職業人生を送る人々が目下の関心領域。そのほか、歴史、アート、健康、仕事術、トラベルなど興味の対象は幅広く、記事として書く分野は多岐にわたる。Instagram:
@happysuzuki