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500億円で買収されたFrancfranc…「海外展開の失敗」がターニングポイントに

アクティビストに目をつけられていたアイン

 Francfrancの全株を取得したアインホールディングスは、セブン&アイ・ホールディングスに対して恩義があります。  2024年3月にアインの株式9.60%をアクティビストのオアシスが保有していたことが判明。その後14.89%まで高めて影響力を強めました。そして、オアシスはアインの企業統治などを問題視し、社外取締役の解任を求めたのです。  セブン&アイはアインの株式を8%保有する大株主。アインはセブン&アイとの協業を強化して収益性を高めるなどと説明して、株主からの賛同を集めていました。  Francfrancの買収には500億円を投じていますが、同社の2023年8月末時点の純資産は74億円ほどで、営業利益は25億円。成長性に期待しているのか、比較的高い評価額をつけています。セブン&アイは15%程度のFrancfranc株を保有しており、すべてアインに売却しました。  今回の買収劇で中心的な役割を果たしたのは、投資ファンドの日本成長投資アライアンスで間違いないでしょう。アインの本業とのシナジー効果、成長戦略との整合性、セブン&アイの関係性を熟慮し、すぐれた采配を振るった様子がうかがえます。 <TEXT/不破聡>
フリーライター。大企業から中小企業まで幅広く経営支援を行った経験を活かし、経済や金融に関連する記事を執筆中。得意領域は外食、ホテル、映画・ゲームなどエンターテインメント業界
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