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“あおり運転”してきた相手の正体にア然。警察に捕まって土下座レベルの謝罪をするまで

もはや“逃げることができない”と思った瞬間

運転席からの風景「私は友人たちとドライブに出かけていました。目的地は富士山を一望できる観光地で、道中はみんなで楽しく過ごしていたんです」  そんな中、田中勇気さん(仮名・50代)は、八王子から相模湖に向かう途中であおり運転に遭遇した。 「バックミラーに映った1台のRV車が異常に接近してきました。わずか2メートルほどまで車間を詰められ、軽くブレーキを踏んだら衝突しそうな距離感でした」  後部座席にいる友人たちも状況を察知。女性陣は怖がっていたという。「空気を壊したくない」という思いから慎重に運転をしていたのだが、後続車はさらに車間を詰め、パッシングを繰り返した。 「もはや“逃げることはできない”と思いました。私は、車を端に寄せて停車することにしたんです」  停車すると、予想通り、後続車も真後ろにぴったりと停まったのだとか。

あおり運転の相手が一瞬で縮こまった理由

「20代前半くらいの男性5人が詰め寄ってきました。窓を5センチほど開けて話を聞くと、『曲がり角で割り込まれた』と言うんです。冷静に振り返っても、それは完全に彼らの言いがかりでした」  彼らのしつこい訴えに対して、田中さんは渋々車を降りることに……。  すると、彼らは一斉に後ずさり。4人は自分たちの車に戻ったそうだ。リーダーと思われる1人が残ったため、田中さんは一歩前に出て、「こんなことで人生を棒に振ったらもったいないですよ。世の中には、高圧的になられて怯える人もいれば、前に出てくる人もいることを忘れないでください!」と言ったという。 「彼は、その言葉に驚き、今にも泣きそうな顔をしていました。『二度とこんなことはしません。本当にすみませんでした』と謝り、アクセル全開で去って行きました」  その後、田中さんは笑顔で車に戻り、何事もなかったように旅を楽しんだ。 「実は、当時の私は“プロ格闘技の選手”でした。大胸筋とか腕周りが発達していて、常人では到底ありえない肉体だったでしょうね」 <取材・文/chimi86>
2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。
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