2025年は寒波到来「これを買えば間違いなしの防寒靴」4選。“真冬でも寒さ知らず”のスニーカーも
こんにちは、シューフィッターこまつです。靴の設計、リペア、フィッティングの経験と知識を生かし、革靴からスニーカーまで、知られざる靴のイロハをみなさまにお伝えしていこうと思います。
夏の猛暑の次は、寒波です。2月まで寒さが続く予報なので、あればとても便利な防寒靴を紹介します。筆者は北海道で育ったので、寒さのなんたるかは知っています。子供のころは「スノトレ」といわれる雪道用の運動靴で過ごしましたが、中学以降は校則で禁止。知恵を絞っていろんな方法を試しましたが、本当に寒かった。令和の現在であれば防寒対策はし放題なのです。今回は寒さのレベル別に紹介しますので、生活スタイルに合った靴を選んください。
都会の冬で気温10度前後に加えて、強風にも負けない靴といえば、ゴアテックス製品一択です。なかでも年間通して使えて、足も疲れない、服も選ばないという点で、圧倒的にニューバランスの「CM996 GTX」がおすすめ。
ニューバランスの名作「CM996」のゴアテックスバージョンで、一見すると完全防水・防風仕様には見えませんが(本当にわかりません!)、まぎれもなくゴアテックスを使っています。
ゴアテックスに代表される完全防水・透湿のハイテク繊維は、寒さのなかでこそ強さを発揮します。足の冷えの大敵は、実は蒸れ。冬でも知らない間に足は汗をかくので、風が入ってくると気化熱で一気に体温を奪われるからです。そこで風も防いで、中の蒸れもじわじわ放出するゴアテックスが活躍するというわけ。ゴアテックスって実はあったかいんですよ。
価格が1万9800円と少々高く感じますが、長い目でみると十分にリーズナブル。ノーマルの「CM996」が昨今の値上がりで1万6280円となり、差がなんと3000円しかありません。おそらく今後かなりの値上がりが予想されるので、今のうちに買っておくのがおすすめ。ヒールが削れても、街中のリペアショップで両足2000~3000円で直ります。ミッドソールの「C-CAP」も加水分解しない素材なので、相当長持ちするはずです。
都内の夜や、北海道の日常の気温であれば、足首まで覆うブーツが圧倒的におすすめ。寒いときは「体の三首を冷やすな」と言いますが、そのひとつが足首。しかしブーツは脱ぎ履きがたいへんで、という方には、こちらがいいでしょう。
筆者も愛用する名作「ダナーフィールド」の新作です。一目瞭然ですが、センタージップで一瞬で脱着できます。そうでありながら、本体は本格アウトドアブーツ。底周りもステッチダウン製法で、足馴染みがめちゃくちゃにいい。本格ブーツなのに、履きならす必要がほとんどありません。通常のファスナーがついているブーツは、ファスナーが壊れてしまったら、基本的に靴自体も寿命です。厳密にはファスナーを修理すればまだ使えるのですが、15年以上靴のリペアをやっていた経験から言えば、ファスナー交換修理は2万円前後と高額になることに加え、靴を解体するので本体の強度も圧倒的に弱くなります。
ところがこのモデルの場合、ファスナーが別ユニットで脱着可能なので、たとえこわれても交換すればOK。コスパが半端なくいいのです。もちろんユニットを外して紐で縛り上げるのも可能。加えてゴアテックスの本体は、極厚レザーと超強化ナイロンのアッパーで、ソールはビブラム社の最新版とくれば、雨や雪、泥道にも対応しています。温かいだけではなく、台風や万が一の震災のときでもまちがいなく活躍するでしょう。
寒さレベル1:摂氏10度前後。年中使える無敵のニューバランスの進化版「CM996 GTX」
寒さレベル2:摂氏一桁台。寒さ知らずのセンタージップブーツ「ダナーフィールド アール」
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こまつ(本名・佐藤靖青〈さとうせいしょう〉)。イギリスのノーサンプトンで靴を学び、20代で靴の設計、30代からリペアの世界へ。現在「全国どこでもシューフィッター」として活動中。YouTube『シューフィッターこまつ 足と靴のスペシャリスト』。靴のブログを毎日書いてます。「毎日靴ブログ@こまつ」
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