「お父さんが4人いた」全身刺青の35歳女性「1人目は本当の父親で、2人目が再婚相手。3人目は親友の…」“特殊な家庭環境”を独白
インフルエンサーとして活動する蒼井エレナさん(35歳・@AoiElena1)の身体は刺青に覆われている。小麦色の肌に、和をモチーフにした刺青が彼女の生きてきた道程の“凄み”を演出している。紆余曲折などという生ぬるい言葉では言い表せない奈落を彷徨った半生に迫る。
――その派手な外見と裏腹に、幼いころは意外にも内気な性格だったと伺いました。
蒼井エレナ:そうですね。現在の外見からは想像できないほどおとなしい性格だったと思います。それには、一緒に暮らした“男性”も幾分か関係するかもしれません。
母と暮らしていた際、私には「お父さん」と呼んだ人が4人いました。1人目は本当の父親で、私が赤ん坊の頃に離婚したようです。2人目が再婚相手。で、その3人目にあたる人の記憶が色濃いのです。その人は、かなりのDV気質でした。もともと私の親友のお父さんだった人で、家族ぐるみで仲良くしていたんです。それがいつの間にか小3くらいのときに母との不倫関係に発展し、そのまま家に転がり込んでくることになりました。
私が長期休みのときに3人目の父親は家にいて、母が働きに出るので、地獄だったのを覚えています。その人がいると、私は緊張してものが食べられなくなるんですが、彼はそんな私に「朝ご飯を食べるまでずっと椅子に座ってろ」と言って解放してくれないんです。たいてい、母の仕事終わりの時間――夕方くらいに解放されるのですが。深夜に母と3人目のお父さんが大喧嘩をして、よく母が泣いているのを聞きました。手も上げられていました。結局、小5くらいで別れたのだと思います。
――その後も、蒼井さんはお母様の交際相手に振り回されていくのでしょうか。
蒼井エレナ:それまで住んでいた北海道を離れて、宮城県に移り住んだのは中2のときでした。これも、母の交際相手を頼って引っ越しをしたんです。出会い方がドラマチックで、母がちょうど宮城県に旅行にいっていたんです。ちょうど私は体育祭の日で、「なにもこんな日に旅行しなくてもいいのに」と考えていたんです。旅行から帰った母の言葉は、ちょっと拗ねた気分の私の想像を遥か上を行くものでした。「旅先で出会った人と結婚するから、北海道へ行こう」と言われたんです(笑)。
母が大真面目に「男はこれで最後にするから」というので、私は承諾しました。私は今よりだいぶおとなしい性格で、いじめの標的でもありました。現に、転校する私への手紙を書こうという流れになったのですが、ごく少数を除いて、「死ね」「転校先でもいじめられるかも」といった内容で、絶句しました。

蒼井エレナさん
「お父さん」と呼んだ人が4人いた
「旅先で出会った人と結婚する」と宣言した母
ライター、エッセイスト。可視化されにくいマイノリティに寄り添い、活字化することをライフワークとする。『潮』『サンデー毎日』『週刊金曜日』などでも執筆中。Twitter:@kuroshimaaki
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