更新日:2025年05月29日 10:04
エンタメ

業界人が明かす、春ドラマで「評価が上がった/下がった」女優7選。国民的女優は「キャラに憑依できない」と低評価

現在放送中の春クールドラマは、阿部寛が主演を務める報道番組を舞台にした日曜劇場『キャスター』(TBS系、日曜午後9時~)が初回14.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/平均世帯視聴率)をマークし、同クールで断トツの視聴率を叩き出した。 次いで、『続・続・最後から二番目の恋』(フジテレビ系、月曜午後9時~)、『特捜9 final season』(テレビ朝日系、水曜午後9時~)といった人気シリーズもまずまずの視聴率を残した。 その一方で、視聴率こそ伸び悩んでいるものの『波うららかに、めおと日和』(フジテレビ系、木曜午後10時~)や『あなたを奪ったその日から』(フジテレビ系、月曜午後10時~)といったドラマが見逃し配信やSNSで大きな反響を呼んでいる。 その要因として芳根京子や北川景子といった女優たちの高い演技力が挙げられている。 そこで、ドラマ関係者3名に春クールドラマの中で、演技力の評価が上がった女優、逆に評価が下がった女優について忖度抜きで答えてもらった。
めおと日和

公式HPより 以下同

ウブな女性の恥じらいを完璧に演じる芳根京子

1人目は、キー局でドラマや映画の製作を務める40代の男性プロデューサー・A氏に話を聞いてみた。 「『波うららかに、めおと日和』で主演を務める芳根京子さんの演技力の高さに驚かされました。同作は、昭和初期の日本を舞台に初々しい新婚夫婦の日々を描くラブコメドラマ。 芳根さんは、結婚はおろか恋愛をしたこともない妻・なつ美役をピュアな立ち振る舞いと目まぐるしい表情の変化で完璧に表現。見ているこちらが恥ずかしくなるぐらいリアリティーがありましたね。 名前を呼ぶだけで照れながらモジモジする演技もかわいらしいし、おいしそうに食事を口にするシーンも茶目っ気に溢れている。 芳根さんぐらいのキャリアになると、清楚な役どころは難しくなるはずなのにここまで感情移入させられるのは繊細な演技力の賜物。 『まどか26歳、研修医やってます!』(TBS系)で演じた、医療現場に葛藤する研修医役も素晴らしかったですが、改めて評価が跳ね上がりましたね」 初回の平均世帯視聴率こそ5.9%と低かったが、芳根京子と夫役・本田響矢のピュアすぎる演技が盛り上がってきており、今後ジワジワと数字を上げていくはずだ。

変わり者天才ドクター役でも振り切れない橋本環奈

天久鷹央の推理カルテ一方でA氏は評価が下がった女優について、2名挙げてくれた。 「ガッカリしたのは、『天久鷹央の推理カルテ』(テレビ朝日系、火曜午後9時~)の主演・橋本環奈さんですね。 朝ドラ『おむすび』(NHK)で酷評された等身大の女性役とは異なり、超人的な知能や記憶力を持つ変わり者の天才ドクター役ということで彼女らしいコメディーセンスを発揮してくれると期待していたのですが、キャラやセリフ回しが振り切れておらず中途半端な印象です。 原作やアニメのイメージを意識しすぎているのかもしれませんが、もっと自分の色を出してもよかったのでは? また、物語のキーとなるシリアスなシーンのセリフや表情は相変わらず稚拙でキャラに憑依できていない。朝ドラが終わってすぐの主演作で疲れているとしか思えない」
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「子宮が恋をする」という難役
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テレビドラマとお笑い、野球をこよなく愛するアラサーライター。

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