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会社やSNSで見かける「なぜか突っかかってくる人」の共通点。「存在しない敵」と戦ってしまうワケ

SNSでたまに見かける「なぜか突っかかってくる人」たち。 日々嫌なことに囲まれて生きているのか、それとも単に常識がないだけなのかと心配になりますが、もしかしたら「読解力」の無さが争いを引き起こしているのかもしれません。 文字が読めても、意味が分かっていない。先入観が邪魔をして、書いていないことを読んでしまう。 SNSで暴れている人は、何について話しているか、何が問題なのか、全くわかっていません。 日本語を解することと、文章が読めること、文脈を汲めることは全く別の能力です。文字が読めても、意味が分からなければ、まともな会話になるはずがない。 “血の気が多いあの人”に本当に必要なのは、穏やかな心ではなく、読解力です。今回は読解力をつけるための精読トレーニングをお伝えします。
「書いてないこと」を読む人

※画像はイメージです

「書いてないこと」を読む人

「社会には、無駄な会議や無意味な飲み会が多い」と20代で東大卒の私が言ったら、みなさんはどう思いますか? もし少しでもイラっとしたなら、あなたは「書いていないこと」を読んでいるのかもしれません。文脈を汲み取ろうとして、余計な意味までくみ取っているのかも。 読解力がない人が喧嘩っ早いのは「書いていないことを読んでしまう」から。彼らは書いていないことを思い込みで「ある」と勘違いし、勝手にいらだってしまう。文脈を勝手に作ってしまうから、厄介なのです。 そもそも文脈とは、「ちりばめられた情報と、そこから推理できる情報から推察される総合的な状況」のこと。「文脈を読む」ためには、まず情報を正しく収集し、次にそこから飛躍のない範囲で推察できる情報を考え、それらを統合する必要があります。 そして、一番難しいのが「文章から情報を集める」こと。この段階では、それぞれの単語を辞書的な意味で回収する必要があります。あくまで先入観をゼロにして、フラットな視点を心掛けなくてはいけません。

精読すれば本当の意味が分かる

先ほどの「社会には、無駄な会議や無意味な飲み会が多い」にイラっとした方は、私の出自の情報を総合して考えてしまったのではないでしょうか? まだまだ20代の、生意気な若造が「無駄な会議や無意味な飲み会」を指摘するとなれば、確かに偉そうに見られても仕方がないのかも。 ですが、ちょっと待ってください。本当に私は「生意気で、偉そうで、社会人になりたての分際で大仰なことをのたまう身の程知らず」なのでしょうか。 私はあくまで「社会には、無駄な会議や無意味な飲み会が多い」と指摘しただけ。一度、発言者や状況などを撤去して、文章だけで考えてみましょう。これを「精読」といいます。 社会とは、「人間が集まって形成する集団及びその営み」のこと。会議とは「話し合いの場」のことで、飲み会とは「主にお酒を酌み交わしながら会話や交流を楽しむための会合」で、無駄や無意味とは「役に立たないこと」を指します。 すると、私が睨まれる筋合いが消えたと思いませんか?
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読解力がない人はどう捉えてしまうのか
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1997年生まれ。世帯年収300万円台の家庭に生まれながらも、効率的な勉強法を自ら編み出し、東大合格を果たす。著書に最小限のコストで最大の成果を出すためのノウハウを体系化した著書『東大式節約勉強法』、膨大な範囲と量の受験勉強をする中で気がついた「コスパを極限まで高める時間の使い方」を解説した『東大式時間術』がある。株式会社カルペ・ディエムにて、講師として、お金と時間をかけない「省エネ」スタイルの勉強法を学生たちに伝えている。(Xアカウント:@Temma_Fusegawa

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