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望月衣塑子記者が“同調や忖度をしない”姿勢を貫くワケ。過去には社内での反発や、脅迫状が会社に届いたことも

理解不能な人材のマネジメントに、過剰な成果主義。無策な会社がいま、真面目に働いてきた中年社畜の人生を狂わすケースが後を絶たない。多様化する職場に何が起きているのか。ミドル会社員を襲う新たな危機に迫った!

望月記者が考える「組織人としての心得」

もう限界です!狂う中年社畜の実態

望月衣塑子記者

官房長官会見や旧ジャニーズ事務所の記者会見などで、鋭い質問を容赦なくぶつけてきた東京新聞の望月衣塑子記者。会社員でありながらジャーナリストとして活躍し、同調や忖度をしない姿勢は、一般的な会社組織にはなじみにくいもの。そんな望月氏が考える「組織人としての心得」とは何なのか。 「記者会見で口調がキツくなってしまうのは、パフォーマンスではないんですよ(笑)。心からの怒りや疑問をぶつけているだけです。組織を気にして発言を控えめにするほうが、かえってストレスになりますよ。昔から特定の主義やイデオロギーに縛られずに、自分の感覚やモヤモヤに素直でいることを大事にしています」 著書『新聞記者』が映画化され、日本一有名な新聞記者といっても過言ではない。良くも悪くも目立っていたが、社内で軋轢を生んだことはなかったのだろうか。 「菅官房長官の会見で、私の質問が目立つようになったとき、『記者は裏方であるべきなのに』と社内で反発があったり、他紙で批判の記事も書かれました。脅迫状が会社に届き、会社から講演会を控えるように言われたこともありました。でも、それが映画の題材になったことで、周囲の見る目も変化していったんです」

ブレずに貫くことが大事

ブレずに貫いたことが、評価にもつながった。 「批判の一方で、ありがたいことに読者から応援の声がたくさん届いたことも大きかった。最近は個人のYouTubeチャンネルに力を入れているのですが、東京新聞には、個人的な活動として認めてもらってます。他社だったら認められないところもあるなかで、いち記者の個人的な発信をさせてもらっていることは、感謝しかありません。東京新聞だからこそ取材の許可を得られているところも多く、組織に恩返ししたいという思いは常にあります」 会社員である前に、ジャーナリストとして危機感もある。 「紙が売れないことに明確な解決策がない現状で、私が批判を浴びようが、このまま何もやらないわけにはいきません。枠にとらわれず、YouTubeやSNSなどさまざまな媒体で露出をしているのも、東京新聞の記者仲間たちの取材力や記事をもっと知ってほしいからです」
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中年が壊れるのは政治の失敗が原因
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