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158kgのヒグマに襲われ、全身140針を縫う大けがを負った男性が語る一部始終「最初はクルマにはねられたと…」

クマ被害が過去最悪を記録し、死者13人・負傷者197人という異常事態に陥っている今年。どんぐり不作や人馴れの進行、冬眠しない個体の増加により、市街地での遭遇リスクはかつてないほど高まっている。とくに興奮状態のアーバンベアは警戒心が弱く、人を見つけるや否や襲いかかる危険性がある。そんな“今そこにある脅威”を体験した被害者が、突然の襲撃とその後の壮絶な現実を語った。

「気づいたときには抵抗のしようもなかった」

[クマvs人間]ガチンコ撃退術

札幌市東区で人間がヒグマに襲われたのは143年ぶりのことだった。その日のうちに警察立ち会いのもと猟友会によって駆除された

「最初はクルマにはねられたと思い、次に犬かな?と思ったのですが……気づいたときには抵抗のしようもなかった」 そう語るのは、’21年6月に連続して4人が襲われた札幌市東区ヒグマ襲撃事件の被害者の一人、安藤伸一郎さんだ。出勤中に158kgの雄のヒグマに背後から襲われ、全身140針を縫う大けがを負った。 「押し倒され、背後を確認したら目の前にクマの口が迫っていてとっさに顔をガードしたんです。その腕を嚙まれながら体を丸めて耐えました」

一命を取り留めたものの…

幸運にも巡回中のパトカーが駆けつけたことで、ヒグマは逃走。安藤さんは、すぐさま救急搬送された。 「最初の体当たりで肋骨が6本折れて、肺に穴が開く肺気胸になり、腕と背中の傷は神経が見えるほど深いものでした。6か月の入院とリハビリを経て退院しましたが、膝と肋骨の痛みが消えずに、今も通院しながら痛み止めの薬と電気治療をしないと歩くのもままならない」
[クマvs人間]ガチンコ撃退術

背中から押し倒され、嚙みつかれるなどした結果、安藤さんは140針を縫うほどの重傷に

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クマ被害の治療費は100万円以上
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