“勝ち組ノマド”だけど本人は「寂しいですよ(笑)」
―[ノマド入門(笑)]―
炎上案件という意味も含め、なんだか「ノマド」が注目を集めている。そんななか、目指したわけではなく、気づけばこうなっていたという、一見”縛られない生き方”をしている人たちに、その実感を聞いた。彼らは果たしてノマドなのか?モテなくても会社員でも、iPhoneを持たずとも……自由で不自由。それがノマド!?
内山隆光さん/Webコンサルタント/34歳
◆培われた経験で他者との差別化。寂しがり屋のノマドワーカー
「ホワイトボードを囲んで議論したり、『9階のあのコ、カワイイよね!』的な会話が飛び交ったりする、オフィスライフが大好きなんですが、気づいたら一人で(笑)」
そう話すのはフリーのWebコンサルタントの内山隆光さん。以前はWeb系ベンチャー企業に勤務し、その会社が買収されたため大手企業の社員となったが……。
「やりたかったことと実質の業務がズレてきて、30すぎで辞めちゃったんです。ボーッとしていても給料はもらえたでしょうが、意味を持たない業務で時間が過ぎてゆくのが嫌で。尾崎豊的にアツかったんです(笑)。知り合いの仕事を受託したことから、口コミで仕事が増え、アレもコレもと受けるうちに、今の状態になりました」
今では米国や香港、EU諸国、フィリピンなど取引先は海外まで。
「以前、日本進出の際コンサルティング業務を行った、ある海外法人は年商数百億円の企業でした。そんな大企業でもレンタルオフィスで社員は全員、各国のノマド。打ち合わせ等はスカイプ。そこの社長もスタバで仕事してました(笑)。そんな企業もあれば、羊飼い(ノマド)のつもりが羊に(日雇い労働)になってるフリーもいる。それを『ノマド』の一言で語るのには違和感があるんですよね」
パソコンがあれば、どこでも仕事ができるが、東京にいるのはトレンドの吸収のため。紛うことなき勝ち組ノマドなのだが、それでも会社への憧れがあるという。
「『一人で楽しそう』とよく言われますが、寂しいですよ(笑)。自分一人の発想には限界もありますし。だから、仲間や先輩とはよく話します。なぜか異業種の方が多いかな。そのほうが思いもよらないアイデア発想が生まれるんですよね」
― ノマド入門(笑)【5】 ―
この特集の前回記事
【関連キーワードから記事を探す】
家庭も職場も父親が支配…絶望する20代男性に、取引先社長が放った“救いの言葉”
「いっしょに暮らそう」突然現れた見知らぬ老人の正体は…怒りと絶望に苛まれた40代男性の思い
「助けたのに感謝の一言がなく、ダメ出しまで…」イラッとした相手への対応の正解。ひろゆきが考える“ズルい”言いまわし
「体を弱らせる国の陰謀」エアコンをつけない主義の母が心変わりした“まさかの出来事”
“退職金2500万円”を奪われた60歳独身男性「まさか彼女が…」幼馴染の女性との哀れな顛末