運転を再開した三陸鉄道北リアス線に乗ってきた【写真ルポ】(後編)
―[三陸鉄道北リアス線]―
「三鉄(さんてつ)」の愛称で全国の鉄道ファンから親しまれている三陸鉄道。岩手県三陸海岸沿い、宮古~久慈間、およそ71kmを走る三陸鉄道・北リアス線が先月4月1日、田野畑・久慈の運転を再開した。震災から1年あまり、運転再開から1ヶ月半が過ぎた現在、実際に北リアス線に乗車した模様をレポートする。
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◆田野畑-島越-宮古・島越駅は津波で完全に消失…分断された線路に呆然
本来ならば田野畑から南へ、トンネルを抜け陸橋を渡り、島越、小本を通って宮古へと向かう北リアス線。しかし田野畑-島越間は津波の被害が大きく、途中の線路や陸橋は分断され、島越駅は駅舎ごと津波で消失していた。間近で引きちぎられた線路を目の当たりにし、改めて震災被害の大きさに驚かされる。現在は2年後の2014年4月の北リアス線全線開通を目指し、田野畑-島越-小本間で工事が進められている。
また北リアス線宮古駅と南リアス線釜石駅を結ぶJR山田線、夏季に運行される三陸の名物リゾート列車「リアス・シーライナー」を形成する気仙沼線も運休中、秘境線として名高い岩泉線(宮古-岩泉間)も、2010年の土砂災害以降運休中と、東北の鉄道には未だ厳しい状況が続いている。
◆運宮中の南リアス線・釜石駅とその周辺では……
より被害の大きかった南リアス線は、現在も全線運休中。しかし2年後の運行再開に向けて、様々な取り組みが始まっていた。三陸鉄道釜石駅では、3月18日より休業中の駅舎を利用した「さんてつジオラマカフェ」を営業中。三陸鉄道をイメージした鉄道ジオラマが走る店内で、地元釜石の食材を使った食事を楽しむことができる。
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