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運転を再開した三陸鉄道北リアス線に乗ってきた【写真ルポ】

「三鉄(さんてつ)」の愛称で全国の鉄道ファンから親しまれている三陸鉄道。岩手県三陸海岸沿い、宮古~久慈間、およそ71kmを走る三陸鉄道・北リアス線が先月4月1日、田野畑・久慈の運転を再開した。震災から1年あまり、運転再開から1ヶ月半が過ぎた現在、実際に北リアス線に乗車した模様をレポートする。

◆久慈駅・八戸線も運行再開!色とりどりの車両でにぎわう

三陸鉄道・北リアス線。北の玄関口となる久慈駅

 北リアス線の北の玄関口である久慈駅。ホームには田野畑までの運転を再開した三陸鉄道36形車両、八戸から北リアス線経由で田野畑を結ぶリゾート列車「リゾートうみねこ」、今年3月17日に運転を再開したばかりの八戸線40系などが次々と到着。鉄道ファンや親子連れの姿も多数見受けられ活気を見せていた。

 また「岩手三陸復興音楽祭」開催期間にあわせて、列車内で演奏会が行われる「久慈音楽列車」「普代音楽列車」の運行、震災で大きな被害を受けた久慈市の水族館「もぐりんぴあ」の仮施設の開設など、復興に向けて様々なイベントが開催されていた。

◆陸中野田~野田玉川・「リゾートうみねこ」に乗車!車窓からは震災の傷跡が……

 久慈からリゾートうみねこに乗車し田野畑へ。三陸海岸の内陸部、新緑とのどかな田園風景を見つつ南下していく。しかし陸中野田を通過し海に近づくと車窓の様子は一変。震災の被害を説明する車内放送が流れ、線路から海に広がる荒地と、そこに積み上げられたガレキが目に飛び込んでくる。

【画像】はこちら⇒http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=220718

「ここからの区間は三陸鉄道が先の東日本大震災で、レールが流されるなど大きな被害を受けた場所を通ってまいります。この場所には高さ11メートルの防潮堤があり、その内側には松の木が立ち並ぶ防潮林がございました。ただいま運行している線路からは、ほとんど海が見ることができない場所でした」(車内放送)

 改めて目の当たりにする被害の状況を、乗客は皆複雑な表情で見つめていた。

◆田野畑・美少年キャラがお出迎え!「鉄子」の姿も

 久慈駅を出ておよそ45分ほどで田野畑に到着。リゾートうみねこはここで折り返し、再び北リアス線を経由して八戸まで北上していく。レトロ風の駅舎が美しい田野畑では、イメージキャラクター「田野畑ユウ」がお出迎え。津波で被害を受けた地域住民が営業する駅の売店では三鉄グッズが発売され、鉄道や駅舎の写真を撮る「鉄子」らしき若い女性の姿なども見受けられた。

【画像】はこちら⇒http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=220712

 田野畑駅から海の方へ視線を移すと、津波の被害を受けた浜辺が見渡せる。「珍景」としてマニアの間では有名だった、水門の上に置かれた36形車両も窓ガラスが割れ、痛々しい姿を晒していた。地元の中学生に話を聞くことができた。

家屋の跡と荒れた浜辺。波を被り荒れた車両から津波の高 さが想像できる。

「震災前はこの辺りにも家やお店があって、釣りや海水浴が楽しめるとても綺麗で楽しい場所でした。今は学校からは海に近づかないように言われています。本当はダメなんですけど、今日は銛で魚を捕まえにきました(笑)でも震災の後、魚がいなくなったみたいで…今までも内緒で何度か釣りに来ているんですけど、今日もダメでしたね(中学生・男子)」

 田野畑村では死者23人、行方不明者16人、負傷者6人、一部損壊以上の家屋が311棟、(田野畑村公式サイト・東日本大震災田野畑村災害復興計画より抜粋)の被害が出ている。

後編へ続く⇒http://nikkan-spa.jp/220615
「田野畑-島越-宮古・島越駅は津波で完全に消失…分断された線路に呆然」

【動画】三陸鉄道 田野畑・陸中野田間運行再開PR動画
⇒ http://youtu.be/_10s4j8wQKo

<取材・文・撮影/日刊SPA!取材班>




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