更新日:2024年05月18日 09:25
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韓国捕鯨にシー・シェパードはどんな反応を示しているのか

韓国捕鯨はどんな波紋を広げるのか?(2) 食文化を共有するアジアは団結を  一方で気になるのが、「エコテロリスト」とも称されるシー・シェパード(以下、SS)の動向だ。SSを取材している産経新聞・佐々木正明記者に話を聞いた。 「彼らは、ハリウッドのセレブや実業家、そして反捕鯨国の企業から莫大な寄付金を得ており、活動資金としています。経済大国という看板がある日本を攻撃したほうが、アピール性がありカネにも結びつけやすいからです。仮に韓国が捕鯨を開始しても、費用対効果を考えて、本格的な捕鯨妨害はしない可能性が高い」  近年のSSの躍進は、’07年にアメリカのテレビチャンネル「アニマル・プラネット」で『Whale Wars』が開始された影響も大きい。 『Whale Wars』はSSの活動を追ったドキュメンタリーで、「広報番組」と言える。その結果、’09~’10年には推定で1000万ドル以上の寄付金がSSに寄せられたという。 「SSはアニマル・プラネットに登場して資金も人材も比較にならないほど手に入るようになって以来、新たな目標を掲げています」  佐々木氏によると「人心誘導、金儲け、勝負勘など卓越した動物保護原理主義者」であるSSのトップ、ポール・ワトソンは団体のさらなる拡大を狙っているという。 「彼らはSSの船に乗船していた日本人女性『マリコ』のように、日本にも信者を増やそうとしている。ワトソンは、情報戦を優位に展開させるため日韓の確執をも利用する可能性もあります。彼の敵は、生きるために動物の命に頼る人類であり、自分たちの行動を『地球を守るため』と正当化している。日本は各国と連携して、エコテロリズムへの方策をとる必要があります」  実際に韓国では、SSの襲来を恐れる声も上がっている。一筋縄ではいかないアジアの捕鯨問題を、今後も注視したい。 【佐藤潤一氏グリーンピース・ジャパン所属。 ’08年の「鯨肉持ち去り事件」における中心人物として、 現在ネット上で「佐藤の被告日記」を公開している
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佐々木正明氏大阪外国語大学卒業。産経新聞外信部記者。 近著にシー・シェパードの内部やメディア戦略、 その野望を追った『シー・シェパードの正体』(小社刊)シー・シェパードの正体』 著者:佐々木正明著 版型:新書判 定価:798円(税込) 発売日:2010年6月2日 詳しくは コチラ をご覧ください ※扶桑社書籍情報のページにジャンプします。

取材・文/沢谷龍子 竹内一晴 小神野真弘 アンヨナ  取材協力/王輔卿 ― 韓国でも鯨をモリモリ食べていた!【5】 ―
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