更新日:2012年07月24日 17:58
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韓国捕鯨はどんな波紋を広げるのか?

韓国捕鯨はどんな波紋を広げるのか?(1) 韓国の捕鯨は捕鯨論争にどのような一石を投じるのか? 捕鯨に反対する二大環境保護団体の動向から探る  日本の捕鯨が国際的非難を浴びている傍ら、韓国の捕鯨についてはどのように捉えられているのか? まずはグリーンピース・ジャパンの佐藤潤一氏に話を聞いた。 「グリーンピースは’05年頃から、韓国の混獲を”形を変えた捕鯨”として批判してきました。実際、明らかに鯨を狙っているとしか思えない定置網の張り方をしています。今年6月23日の国際捕鯨委員会総会で韓国は商業捕鯨の再開を希望しましたが、そこで韓国の化けの皮が剥がされたと我々は認識しています」  商業捕鯨も調査捕鯨もしていない韓国が鯨肉を入手するには、混獲を”利用”するしかなかった。実際に韓国が本格的な捕鯨を開始した場合、どのような問題が懸念されるのか。 「食鯨の対象となるミンククジラは生息海域により個体群のDNAが異なり、特に日本海(東海)に生息するJストック(東シナ海・黄海・日本海系希少個体群)は数が限られている。韓国が沿岸で捕鯨すると、 Jストックも対象となるでしょう。日本海は世界でも類を見ないほど混獲が激しく、さらに商業捕鯨が行われるとJストックが絶滅する危険もあります」  日本は南極海で調査捕鯨を行っているが、韓国もそれに倣えば問題ないのだろうか。 「調査捕鯨には問題があります。日本は南極海で年間1000頭近くもの鯨を捕っていますが、これは捕鯨取締条約第8条の拡大解釈です。同条約は調査による捕鯨を許可していますが、これは数十頭程度の捕獲を想定したもの。調査ならば生態が判明した段階で捕獲数を減らせるはずです。それなのに南極海調査捕鯨船は鯨500頭前後を貯蔵できる冷蔵庫を積載し、500頭捕った後、補給船に引き渡して再度捕っている。  このように、効率と経済的利益を見越して捕っているのです」  調査捕鯨と食肉需要を満たす目的が切っても切れない関係にある限り、容認されることは難しいようだ。多様な思惑が交錯する捕鯨問題だが、その論争の終着点はあるのだろうか。 「捕鯨論争は、感情論や文化論に基づいたものが多く、建設的なやりとりが少ない。最近の国際捕鯨委員会総会も、日本対オーストラリアの形になり、どちらが折れるか、という話になりました。しかし国のメンツの問題ではなく、科学的に絶滅の危険性という観点で向き合わなければなりません」 ― 韓国でも鯨をモリモリ食べていた!【4】 ―
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