雑学

[激安飲食チェーン店]食い倒れ大調査【ラーメン・餃子編】

長引くデフレ不況で消費を控えるなか、活況を呈しているのが低価格の飲食チェーン店。しかしその裏では、熾烈な価格競争が繰り広げられている。今回、取材班は話題の店で徹底的な覆面調査を行った!

【ラーメン・餃子】格安餃子はCK方式と輸送コストがキモに

 牛丼のほかにも懐に優しいのが、390円ラーメンの「日高屋」、290円ラーメンの「幸楽苑」、そして社会現象を巻き起こした「餃子の王将」など、中華チェーン店。いずれも餃子一皿200円前後なのも魅力的だ。

「ラーメンの麺の原価は一玉50円程度。でも、日高屋と幸楽苑は自社で麺を製造し、だいたい一玉10円程度で済むそうです」(本吉氏)

 製販一体という形で、コスト削減できるのは大手ならでは。

「餃子の具はほとんどが豚肉とキャベツなので、コストがあまりかかりません。原価率も20%程度。さらに工場生産すれば各店舗の人件費もカットできるし、冷凍であれば食材ロスも少ない」(子安氏)

日高屋、幸楽苑はセントラルキッチン(CK)方式で、工場で大量生産された餃子を店内で焼いている。一方、「餃子の王将」は各店舗で店員が餃子を包んでいる。コストがかかりそうだが、なぜ?

「店内で餃子を包むのは一見手間に思えますが、いつ・どこで・誰が包むかの違いで、包む人件費は必ずどこかでかかるもの。冷凍餃子を隙間を維持して運ぶより、具と皮を別々のままで配送し、店内で包んだほうが輸送費は格段に安く済むのです。それに店で手作りするのは、”餃子の”王将のこだわりや、客にとってもオープンキッチンで見えるという安心感もあるようです」(本吉氏)

 それに、「ほとんどのお客さんは餃子とラーメンのセットや定食を頼む。最近は、”ラーメン居酒屋”として、夜のおつまみセットなどにも力を入れています」(日高屋社員)という。実際、店に行ってみると、夜は多くの客がビールを片手に料理を頼んでいた。かつて幸楽苑では、290円ラーメンばかりが売れて会社は赤字、責任をとって社長が交代するという事態に発展したこともあっただけに、安い商品で客寄せし、いかに客単価を上げるかが勝負どころだ。

子安大輔氏

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飲食コンサルタント。東京大学卒業後、博報堂に入社。飲食業界に転身し、(株)カゲンを共同設立。著書に『「お通し」はなぜ必ず出るのか?』(新潮新書)

本吉 亮氏
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上場企業を多角的に分析し、金融情報を発信するT&Cフィナンシャルリサーチ調査部マネジャー。社長や企業幹部への取材、アナリスト説明会なども数多く経験する

― [激安飲食チェーン店]食い倒れ大調査【3】 ―

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