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希少価値だからこそ、専業主婦を志向する?

希少価値だからこそ、専業主婦を志向する? 最近の専業主婦志向の高まりの背景とは? 女性のライフスタイル、結婚事情に詳しいジャーナリストの白河桃子氏に話を聞いた。 「電通総研の調査(※1)によると、未婚女性の28.9%が専業主婦を志望しています。しかし、実際に専業主婦になれると思っている人は、そのうちのわずか6.3%。かつては、キャリアウーマンが手に入らない憧れでしたが、若い世代にとって、『なりたいけど、なれないのが専業主婦』なんです。 今はキャリアどころか、仕事自体がなく、あったとしてもやりがいがないうえにハード。働く女性の5割は非正規雇用で、代替可能な派遣社員などです。もとより、女性は仕事に自己実現を求めがちですが、『求められたい』『かけがえのない自分でありたい』という思いが強い若い世代にとって、仕事は自分が輝く場どころか、苦行でしかない。そんな、過酷な仕事環境への絶望もあり、自分だけの場所として家庭=専業主婦志向が強まっているのでしょう。 専業主婦志向の女のコに話を聞くと、『お母さんが専業主婦で幸せそうだった』という人が多いんです。まさに”昭和妻”の娘たちなのですが、彼女たちには、収入を夫だけに頼るというリスクと、離婚のリスクを同時に抱えるということへのリアリティがない。『自分だけは幸せな結婚ができる』と信じているんです(笑)。今や、妻を専業主婦にさせる余裕がある年収600万円以上の独身男性はたった3.5%(※2)。専業主婦になれるのは熾烈な婚活を勝ち残った人だけ。専業主婦志向の高まりは、未婚・少子化問題にもかかわる問題となるはずです」 ※1「電通『未婚』調査2010」(対象:全国23~49歳独身男女1996ss 時期:2010年2月) ※2『若者の将来設計における「子育てリスク」意識の研究』山田昌弘著白河桃子氏
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女性のライフスタイル、未婚・晩婚、少子化をテーマに執筆。近著に『セレブ妻になれる人、なれない人』(プレジデント社)。http://www.diamondblog.jp/touko_shirakawa/
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