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[有機野菜の危険な裏事情]オーガニックは金儲けの道具?

今、時代は空前の野菜ブーム。だが右下の表にあげた「5つの誤解」をはじめ、野菜に対する妄信的な信仰は、逆に毒となることもある。「有機野菜」という言葉にひそむ危険性ほか、オーガニック神話の裏を追った

オーガニックは金儲けの道具?

 この10年ほどの間、日本では約3年おきに、3度の野菜ブームが到来しているという。’03年にできた「野菜ソムリエ」の資格を”1期生”として取得した米村佳奈子氏は、こう振り返った。

「’02~’03年、野菜の第1次ブームが訪れ、野菜ジュースがコンビニに大量に並び始めました。’05~’06年の第2次ブームでは、野菜スイーツで有名な『ポタジエ』など、加工品が人気に。そして、第3次ブーム末期の現在は、農業そのものが注目されています。ただ一方では、イベント会社など、農業とは無関係の企業が参入し、話題性ばかりが先行しています。補助金目当てで、実際は農業をしてない場合も多いようです。私が半年間通学して資格を取った7年前は、野菜ソムリエは14人しかいませんでした。でも今は、お金を払えば数日間で取得できる。そもそも、オーガニックは精神安定剤的な要素のほうが強く、オーガニックを食べる=健康とは言えないんです」

 だが、農業関係者だけでなく、外食産業の有機ブームへの便乗は増えるばかりだ。前出の農業関係者は、本物の有機野菜を出す店の判別法を教えてくれた。

「まともな大手チェーン店なら、安定供給されない有機野菜をメニューにしません。本物の有機野菜の生産量は、野菜全体の1%しかないんです。むしろ危険なのは中小の個人店のほうが多い。オーガニック料理をレギュラーメニューにしているところは怪しい。注文してみて『今日はない』と答える店は信用できます。そうやって、消費者の側も見極める目を持つことが必要なんですよ」

 全生産量のわずか1%の有機野菜がここまで取り沙汰されていること自体、この狂騒のおかしさを表しているといえるだろう。

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左:普通栽培(左)と自然栽培(右)のキュウリを放置しておくと、腐り方のペースに大きな差が。
右:左は自然栽培のナス、右は3か月たったもの。自然栽培は腐ることなくしぼむ


米村佳奈子氏
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’82年生まれ。野菜ソムリエの第1期生。イベントや商品監修などで活躍

― 有機野菜の危険な裏事情【2】 ―

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