50歳で薄毛治療を体験してみた!【後編】
―[山田ゴメス]―
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ひょんなきっかけから、東京イセアクリニックが新設した「オリジナル毛髪再生プログラム」の体験取材にチャレンジできることになったゴメス記者。しかし、カウンセリングの段階で「なんらかの副作用や痛みを伴う治療もある」という話を聞き、早くも二の足を踏みはじめ……。とりあえず、頭髪治療にあるといわれる“5つ+1つの段階”を、東京イセアクリニックに在籍する毛髪再生のエキスパートの峯岸祐之先生から、じっくりと説明していただいてから、「自分がどの段階の治療を受けるかを考えよう……」と、うじうじ悩み続けるのであった。
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◆第5段階:特殊薬剤を頭皮に注入する(およその費用:2~3ヵ月4回で約32万円)
――いわゆる“痛い”バージョンですね? ここで注入されるのは、やはりミノキシジルなんですか?
先生:これは、さらに違うお薬で、細胞の成長を促進する“成長因子”にプロペシアやミノキシジルをカクテルしたものを注射などで注入することになりますね。当然のことながら、効果は抜群です。もちろん一番効果が高いのは注射なんですけど、「どうしても注射は嫌だ」という方には、剣山のように小さな針がいっぱい付いているローラーで、コロコロと頭皮に軽い引っ掻き傷をつけて、そこに薬液を染みさせる方法もあります。
――ダメだ! 我慢できる自信がありません……。ちなみに、これって何回受けなければならないのですか?
先生:最低でも4回は受けていただきたいですね。できれば12回フルで受けていただければ、と。最初は2週間ごとに1回ずつ。その後は様子を見て、1ヵ月に1回くらいのペースで受けていただきます。そして、おやめになってからは飲み薬や塗り薬に移行していくといった流れです。
◆最終段階?:植毛(およその費用:1000本で50万~80万円)
――「植毛」は、わりと昔から耳にするんですけど、具体的にはどのような治療法なんでしょうか?
先生:ご本人の後頭部の髪の毛を取り、株状に分けて患部に植える治療です。田植えのようなものですね。なぜ後頭部なのかというと、一般的にはここの毛が一番最後まで残るからなんです。
―― 一度植えた毛がまた抜けるということは?
先生:正確には毛を植えるのではなく毛根を植えるんですよ。そして、前にあった毛は毛根が定着するとポンと抜けてしまい、そこから半年後くらいに、また新しい毛が生えてきます。さらに半年後に生えてきた毛が、また生まれ変わって……、というサイクルを繰り返すんです。(生えそろうまで)半年だけ我慢しなければなりませんが、定着率は90%以上です。
――年齢は関係なく?
先生:定着率と年齢は関係ありません。ただ、年齢を重ねるほど取ることのできる髪の面積が減ってきますので、できるなら早めのご決断をオススメしています。
――お値段もスペシャルな感じがするのですが……おいくらくらいで?
先生:植毛の料金は本数によって変わってきます。だいたい1000本で50~80万円あたりでしょうか。日本人の髪の毛の総本数は、平均で8万~10万本くらいなのですが、そのうち1000~2000本を一回の手術で植えるのが通常です。メガセッションという、一気に5000~8000本を植える施術もあることにはあるんです。でも、そうなれば、後頭部の毛を同じ本数だけ取らなきゃいけないわけですよね。だから将来的に、植毛は“培養”のほうに行くのでは、と言われています。ご本人の毛を培養で増やして植えるという方法で、今流行りの“再生医療”というものです。
――たとえば、僕のこの頭を、20代並みのフサフサ感にするには何本くらい植えなければならないでしょうか?
先生:20代だと6000本、30代でも4000本は必要だと思いますね。
――30代のフサフサ感を得るのに200万円はかかるってことですか……。
先生:まあ、そういうことですね……。
――すいません。痛みよりも、値段的に躊躇しちゃいます……。
結局、今回のカウンセリングで、僕が即決できたのは、第3段階の「ミノキシジルを頭皮に塗る」だけ。
あとは、「正式回答はいったん持ち帰らせていただきます」と、まるで政治家みたいな答弁を残し、その場を後にした。ちなみに、僕のこのようなリアクションは、一般的には、わりと多いケースであるらしい。まあ、金銭面で植毛は除外するとして、一番ひっかかるのは、やはり“精力減退率4%”というパーセンテージ。そして次が“痛み”である(ローラーも「頭皮に軽い引っ掻き傷をつける」という表現が気になった)。まだ自分の薄毛状態がそこまで切実ではない、といってしまえばそれまでだが、とりあえず、あと2週間以内には“正式回答”を『東京イセアクリニック』と皆さんにお伝えしたいと考える次第である。とはいえ、結局はずるずる引きのばしてしまいそうな懸念もあるのだが……。 <取材・文/山田ゴメス>
※記事中の“およその費用”は、あくまで一般的な目安なので、詳細は下記クリニックにお問い合わせください。
【峯岸祐之】
東京大学医学部形成外科医局に在籍後、大手の美容外科クリニックの医療植毛部長として活躍。確かな技術で多くの美容外科手術を行うかたわら、植毛治療や毛髪再生医療の分野にも積極的に関わる。2012年より、東京イセアクリニックの理念に共感し、ISEAに参加。温厚な人柄と豊富な知識による、わかりやすいカウンセリングが好評!東京イセアクリニック 電:0120-963-866(フリーダイヤル・受付時間は11:00~20:00) HP:http://www.tokyoisea.com/)

―[山田ゴメス]―
大阪府生まれ。年齢非公開。関西大学経済学部卒業後、大手画材屋勤務を経てフリーランスに。エロからファッション・学年誌・音楽&美術評論・人工衛星・AI、さらには漫画原作…まで、記名・無記名、紙・ネットを問わず、偏った幅広さを持ち味としながら、草野球をこよなく愛し、年間80試合以上に出場するライター兼コラムニスト&イラストレーターであり、「ネットニュースパトローラー(NNP)」の肩書きも併せ持つ。『「モテ」と「非モテ」の脳科学~おじさんの恋はなぜ報われないのか~』(ワニブックスPLUS新書)ほか、著書は覆面のものを含めると50冊を超える。保有資格は「HSP(ハイリー・センシテブ・パーソンズ)カウンセラー」「温泉マイスター」「合コンマスター」など
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