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今なぜ餃子ブーム?「王将」を超える餃子を探し求めて…

―[山田ゴメス]―

『キスできる餃子』試写会前の舞台挨拶

 足立梨花と田村侑久(BOYS AND MEN)が主演する映画『キスできる餃子』(6月22日全国公開)の試写会に行ってきた。  「餃子とLOVEエンターテインメント」がドッキングした映画は「世界初!?」……らしい。正直、「餃子」じゃなくて、「シュウマイ」でも「肉まん」でも「春巻き」でも「酢豚」でも「レバニラ炒め」でも「世界初!?」は謳えそうな気もしなくはないが(笑)、一つの映画作品として成立するほどに「餃子」が昨今ブームである気配は、僕ゴメス記者が根城とする恵比寿での、餃子専門店の乱立ぶりからもうかがい知ることができる。  なぜ、数ある点心料理のなかで、あえて「餃子」だけがもてはやされているのか? 考察してみた!  まずは、ゴメス記者の周囲にいる「餃子好き」を自認する人たちから「好きな理由」をリサーチしてみた。 「安くてリーズナブル!」(34歳・女性/広告) 「とにかくビールに合う!」(41歳・男性/公務員) ……という声が圧倒的だったが、それ以外に目立ったのは、 「昔から好きだから」(39歳・男性/アパレル) 「なんとなく…」(47歳・女性/主婦) 「美味しいから?」(25歳・男性/IT) ……みたいな漠然とした意見。たしかに僕も餃子は大好きで、たまーに無性に食べたくはなるけど、たとえばプロフィールに「好きな食べ物」の欄があれば、「カツオ」「白菜」「トマト」と書く。「餃子」とは、たぶん書かない。つまり、ゴメス記者をはじめとする大半の日本人にとって、餃子とは「美味しくて昔からなんとなく好きな食べ物」なのではなかろうか?  とくに注目したいのは「昔から好きだから」なるキーワード。僕が“なんとなく”餃子好きになったきっかけは、約40年前の高校時代まで遡る。まだ大阪と京都に分裂する前の、メニューが餃子と白米しかなかったころの『餃子の王将』で、「餃子100個食べたら無料!」といったイベント(?)が開催されており、そこで当時、盆正月を除いて休みもなく、部活で硬式テニスの猛練習に明け暮れていた僕は、モノの30分で餃子100個を完食してしまったのだ(なお余談だが、餃子はオンリー食いよりも白米を間に挟んで油っこさを洗い流したほうがたくさんの量を食することができる)。  そして、それ以降「もう餃子なんて見たくもない」……とはならなかった。それどころか、ますます大好物になった。だから、今現在でも僕は「一番好きな餃子は?」と問われたら、日々進化を遂げる並みいる専門店の餃子を押しのけ、100個食べても飽きなかった「王将の餃子」と答えてしまう。ちなみに福島県出身である私の某知人女性は、地元を発祥の地とする『幸楽苑』の餃子が、なんだかんだ言って一番好きだと断言する。  そう! 餃子とは思春期に実家の近所で食べた味が半永久的にインプリンティングされてしまう一種の“ソウルフード”であり、ソウルフードゆえに「好きな食べ物は?」と尋ねられても「餃子」という単語がパッとは頭に想い浮かばないのである。
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『王将』を超える餃子を探し求めて
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