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30歳手前でゲーム業界に!「自分が100回やっても面白いが目標」

ゲーム業界のキーパーソンが登場! 【 トップクリエイターの仕事場】 ◆【前編】 「シナリオ主義」 イシイジロウ氏 アドベンチャーゲーム『タイムトラベラーズ』のディレクターのイシイジロウです。  僕は、子供の頃はゲームよりもアニメにハマっていましたね。ちょうど、『宇宙戦艦ヤマト』が騒がれ始めた頃で、まさにアニメブーム直前という雰囲気が世の中に流れていました。地元の本屋さんの上に大学生が集まるマンガサークルがあったんですけど、小学生ながらそこへ行っては「ヤマトいいっすよね」「おお、よくわかってるな」みたいな会話をして(笑)。大学生に交ざってマンガを描いたりもしていました。  初めてゲームを作ったのは19歳のとき。絵を描くバイトという話でゲーム会社に行ったところ、急にゲームを作ってみろと言われて……。やってはみたものの、当時はコンピュータの性能が低く、僕がやりたいと思った演出はまったくできなかった。すっかり落ち込んで、もうゲームはこりごりだと。  その後、仕事も映像と広告関係に進みました。ゲーム業界に入るきっかけになったのは、マッキントッシュとの出会い。CD-ROMを使ったゲームが登場し、これなら僕が夢見たゲームが作れるかもしれない、そう思ってもう一度挑戦してみることにしたんです。30歳手前の大きな決断でした。  ゲーム制作を始めた頃は、時間感覚に慣れるのが大変でしたね。映像作品と違いゲームはすぐに形にはならない。飽きずに作るのは、案外重要だなと感じました。実は、この経験が僕の考えるシナリオ主義にもつながってきます。簡単に言えば、1年作り続けてもスタッフが飽きないシナリオにする。シナリオが悪いと求心力もなくなりプロジェクトが持たない。自分が100回やっても面白い。これを常に目標に掲げています。 【後編】に続く⇒https://nikkan-spa.jp/263427 映画、小説では伝えられない「ゲームならではの文法」とは? 【イシイジロウ氏】 兵庫県出身。映像制作の後、ゲーム制作に携わる。レベルファイブ入社は2010年。『428~封鎖された渋谷で~』など作品多数
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