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市販される超小型自動車の実用度は?

6月に国土交通省が発表した、環境対応車の普及による低炭素まちづくりの実現に向けたガイドライン。ここで注目すべきは、「自動車よりコンパクトで取り回しがしやすく、環境性能に優れた1~2人乗り」というパーソナルモビリティの定義が示されたことだ。そしてこの秋、ついに初の市販車「コムス」がお目見えする!

西村直人=文 Text by Nishimura Naoto

◆価格、乗り心地etc.近未来の主役超小型車の実用性はどんなもの?

日産ニューモビリティコンセプト 日本一手軽な電気自動車(EV)の「コムス」(トヨタ車体)は、「リーフ」(日産)や「i-MiEV」(三菱)のように長距離を走るためのものではなく、街中をスイスイと走り回る“ちょい乗り”感覚を大切にした、1人乗りのパーソナルモビリティだ。

 そのため、車両価格を大きく左右する高額なリチウムイオンバッテリーを必要とせず、普通のクルマにも搭載されていて、リサイクル経路も確立されている安価な鉛バッテリーを採用する。しかもコムスは、クリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金の対象車両なので、4年間の保有を条件に一台あたり最大で7万円の補助金を受けられるから、実質的な購入価格は50万円台。保険や税金などを含めても60万円ちょっとで手に入る。

 肝心の走りはというと、主にサスペンションなどに軽自動車の技術を採り入れたというだけあって、安定感が高くて乗り心地も良く、スタイルに似合わずかなりの俊足。定格出力(通常時の連続出力)は590Wながら、最大出力(一定時間での最大値)は5kW(約7馬力)と強力で、トルク(回転力/イメージ的には加速力を示す)も250N・mとリーフ(280N・m)並みに太いので、400kg級の軽量ボディには十二分だ。流れの速い国道でもビクビクせずに右折レーンへと入っていけるし、登り坂でも速度の維持がしやすいなど実用性は高い。

 充電時間は、家庭用コンセントの100V普通充電で6時間(約120円)。これで約50kmの走行が可能になる。

「730台のバックオーダーをもらっていて(8月1日時点)、10月上旬に納車します」と、コムスの責任者であるトヨタ車体の松永豪氏は喜びを隠せないほど好調だ。

【新型コムス(トヨタ車体)】
⇒新型コムス【画像】はコチラ
http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=279085

実は市販化されるコムスは2代目。先代は’00年8月に登場した。道路運送車両法では第1種原動機付自転車(4輪)で車検や車庫証明は不要。また、道路交通法ではミニカーに属し、法定最高速度は時速60km。普通自動車免許(AT限定免許で可)が必要ながら、ヘルメットの装着義務はないので気軽に乗れるのがうれしい

【後編】に続く⇒日産、ホンダetc.開発中の超小型自動車現状リポート
http://nikkan-spa.jp/279046


― 近未来の主役超小型車の実用性はどんなもの?【1】 ―




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