女性用アンダーヘアカッターの老舗ブランドを直撃
下半身ケアブームの兆しなど微塵もなかった15年前、女性用の陰毛専用カッターをいち早く世に送り出した会社がある。東京都北区の興栄工業だ。
「今も昔もジッポーライター関連の仕事が本業ですが、新しいことをしようと模索していた先代が、インパクト重視でアンダーヘアカッターを作り始めて。当初はまったく売れませんでした(笑)」
そう話すのは代表の岡本衛氏。思いつきから始まったビジネスは、しかしジワジワと販売数を伸ばし、7年前に岡本氏が代表に就任した際には下半身専用ブランド「ravia」も立ち上げた。4年前には「弁慶」という名でメンズ用のケアグッズの販売も始めている。
「女性用商品を卸していたアダルト系ショップから、『男性用はないの?』と聞かれたのがきっかけ。新宿二丁目で働く男性には、当社の女性用商品で下の毛を処理する方もいらっしゃったそうなんです。そこで男性用も作ることにしました」(同社部長・松川幹弘氏)
完全にそちら系の商品だったにもかかわらず、下半身ケアが徐々に注目を集める中、いまや普通のグッズとしてamazonでも売られている。会社はウハウハ?
「とんでもない! 大手ショップではいまだに『売り場に並べにくい』と言われますし、大儲けなんてまずムリ(苦笑)。細く長くやっていくつもりです」(岡本氏)
謙遜する両氏だが、世間の意識も変わりつつある昨今、先代の先見の明が実を結ぶ日は近い!?
⇒【商品画像】はこちら https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=333344
【興栄工業】
1953年創業。ジッポーライターの企画・デザイン・加工を長年手がける傍ら、「ravia」というブランドで、男女のアンダーヘアケア商品を製造・販売する
取材・文/江沢 洋 海老澤佑太 中村未来 古澤誠一郎 山脇麻生 図版/松崎芳則(ミューズグラフィック)アンケート協力/メディアパーク
― 進化しすぎた[男女の下半身ケア]仰天事情【10】 ―
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