【第48回・駅弁大会開幕】超個性派「ラーメン弁当」はアリか?
“駅弁の甲子園”として名高い「第48回元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」が10日、東京・新宿の京王百貨店で始まった。主催者によると、’66年から続くこの大会は、いまや売上高が6億円を超えるそうで、「駅弁の甲子園」にふさわしい大会となっている。13日間の会期に全国287(前年比+41)の駅弁が集結、その味と地方性豊かな個性を競う。
https://nikkan-spa.jp/128365)なる超個性派の弁当を発見したが、今回もこの大会でデビューを飾るという、独創性溢れる弁当を発見した!
今回ご紹介する個性派弁当は「鹿児島黒豚油そば弁当」(鹿児島県 九州新幹線 出水駅/1200円)と「海鮮塩ラーメン 八戸磯そば弁当」(青森県 東北新幹線 八戸駅/1200円)の2品。なんと両者とも、文字通りラーメンを使った駅弁だという。
駅弁に汁モノとは非常に相性が難しいと思われるが……!?
「つるっと駅”麺”対決」と銘打たれた区画には両者が軒を並べており、実演販売のブースには「駅麺」の製作課程を興味津々で覗きこむ多くの客の姿があった。
さっそく両者を購入。なにより驚いたのは両弁当ともに、他の駅弁を凌駕する弁当箱の大きさだったことだ。しかも、両手にズシリとくる重量感。2つを一緒にビニール袋に入れてもらったのだが、重さで破れやしないか心配になるほどであった。それぞれの店員さんに「デカイすね!」「重いっすね!」と声を掛けると「イイでしょ?」「新作だからねぇ!」と自信のほどを伺える返事を売り子の方から頂いた。
◆駅”麺”対決、実食!
先攻は「鹿児島黒豚油そば弁当」(画像はコチラ⇒https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=366575)。弁当箱を見ると、横からヒモが出ており、これを引き抜くと蒸気が出る「加熱式」の弁当だ。さっそく引っ張ると、瞬時に湯気がもうもうと上がり、シューシューと景気のいい音も。待つことおよそ5分。フタを開けると、そこには驚愕の光景が。
大ぶりの黒豚チャーシュー(なんと2枚も!)の下には平打ちの麺、ねぎ、メンマ、きくらげが。「油そば」ということなので、麺をぐいぐい混ぜる。2段式弁当箱の下に敷かれた発熱ユニットで熱されたスープに麺が絡むと、湯気がパッと上がり、濃厚なとんこつスープの匂いが鼻腔をくすぐる。
隣には、鹿児島黒豚赤ワインステーキの載ったミニ丼。1cmはあろうかというステーキがスープで炊かれたご飯を覆い尽くしている。残念ながらステーキは熱々とはならなかったが、充分旨い。これはビールのツマミにも最適だ。
後攻は「海鮮塩らーめん 八戸磯そば弁当」(画像はコチラ⇒https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=366586)。こちらは丼型の容器の上にミニ丼が乗っていて、パッケージでくるんである。丼型の容器からは、やはりヒモが出ており、こちらも「加熱式」のようだ。
ヒモを引くと真っ白い湯気。同時に、磯の香りが充満する。待つこと8分。フタを開けると……ラーメン、そのまんまではないか! 具はウニ、ホタテそれぞれ3つ、わかめ、布海苔、ネギ、なるとと彩りも豪華。
さっそくスープをすすると、しっかり熱い! ゼラチン状となった塩味のスープが細打ちの麺にしっかり絡んでなかなかのお味。麺はさすがに「固茹で」とはならなかったが、小麦の香りもしっかりしている。サバ味噌煮のほぐし身がのった特製飯も濃厚。日本酒をお供に楽しみたい味だった。
どちらも完成度は高く、さすが「甲子園出場校」の実力である。ただ、これを実際、車内で食べるとなると、強烈なとんこつや磯の香りで、車内には”動揺”が広がることは確かだろう。
『緊急速報』なんと17日(木)~の大会後半戦には、うどん県から「讃岐産肉うどん弁当」(香川県 予讃線 高松駅)/1200円)の参戦が決定! 新たな刺客に注目が集まる!
【第48回元祖有名駅弁と全国うまいもの大会】
1月10日(木)~22日(火)
京王百貨店新宿店7階大催場
午前10時~午後8時 ※16日(水)・22日(火)は午後5時閉場
http://www.keionet.com
<取材・文・撮影 駅弁記者(参加=6年連続11回目)>
記者も毎年この駅弁大会にはせ参じており、昨年は「姫路おでん弁当」(
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