ホッピーセット“中”の量がハンパない調布の居酒屋
週刊SPA!にて連載中の「アホほど飲むな!」。『酒とつまみ』元編集長・大竹聡氏が、アホほど飲んじゃった愛すべき人々の織りなす人間模様を綴ったエッセイなわけですが、当欄では大竹氏「オススメの名店」についても少し紹介しています。
そこで日刊SPA!では、誌面に載った名店の魅力について、より詳しくご案内していきます。
◆ホッピーセットの“外”とより多い“中”の量に驚愕!
16軒目の名店は、大竹氏の著書『中央線で行く東京横断 ホッピーマラソン』や『もう一杯!!』などにも出てくる居酒屋「寿々久」さん。京王線の調布駅北口を出て線路沿いに1分ほど歩き、調布銀座通りを右に入ったすぐのところにあります。寿々久は、定年退職した大将が、2001年12月に開店したお店で、2009年にはホッピーの名物女性社長・石渡美奈さんを題材にしたドラマの撮影現場にもなったところ。
寿々久さんで特に注目してほしいのは、ホッピーセット。通常は、氷の入ったジョッキにすでに焼酎が入ったものが提供されますが、寿々久の場合、その“中”の量がハンパないのです。ホッピーとキンキンに冷えたジョッキに氷、そこにジョッキと同じくらいの大きさのグラスに入った焼酎が別でつくのです。外より多いんじゃ……。
「ホッピーがどうしても残っちゃうから、考えたの。自分で濃さを調整して飲めるからいいでしょ(笑)」と大将。これで350円は安すぎでしょう!
このホッピーに合うつまみとして大将にすすめてもらったのが、サクッとした唐揚ににんにくと醤油の香りが染みこんだ「鳥唐揚にんにくタレカケ」(500円)と、一度揚げたチクワに甘辛のソースをまとった「チクワのチリソース炒め」(450円)。濃いホッピーがガブガブいけて、酔っ払いの出来上がり!
⇒【写真】https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=455743
◆ジャイアンツ、ときどき、ヴェルディ
ところで気になったのが、店内の壁を埋め尽くさんばかりに貼られたスナップ写真の数々。お客さんが酒を酌み交わす写真のほかに、ジャイアンツの往年の選手から現役選手の切り抜きやポスター、そしてヴェルディの横断幕も。
⇒【写真】https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=455767
「あの長嶋と松井、高橋が一緒のポスター、いいでしょう。いただいた写真やお土産を飾ったりしていたら、いつの間にかこんなになっちゃった(笑)。ヴェルディは孫が好きでね。味スタも近いから、試合が終わると15~20人くらい若いサポーターも来るよ」
そんな大将も今年で72歳になる。今は板前さんと二人で切り盛りしているが、後継者がいないから店を閉めようと思っていたそう。
「でも、お客さんに『俺たちどこに行けばいいんだ!』って怒られたの(笑)」
テレビでスポーツを観戦しながら「ああでもない、こうでもない」と愚痴ったり、祝杯があげられる昔ながらの古き良き大衆居酒屋さん。これからものんびり続けてほしい。
●「寿々久」
【住所】東京都調布市小島町1-34-48
【電話】042-498-6755
【営業】火~日17:00~1:00
【定休】月曜日
※営業時間・曜日は変更することがあります
<撮影/菊竹 規 取材・文/おはつ(本誌)>
『中央線で行く東京横断ホッピーマラソン』 JR中央線の各駅で下車し、ただホッピーの飲める店を探し歩き、ただただホッピーを飲み続ける――。 |
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