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官民問わず、日本の情報保全意識は低い

尖閣問題で中国の不法な攻勢が続くなか、驚くようなニュースが飛び込んできた! なんと中国空母に日本人が乗っているというのである! 噂の真相をさぐるべく、関係者に徹底取材した(※参照 http://nikkan-spa.jp/507264)。そこで見えてきた、自衛隊の問題点とは!?

◆自衛隊OBが中国で再就職する例が!官民問わず情報流出中

神浦元彰氏

神浦元彰氏

 国を守るはずの自衛官が、退職した途端に“敵国”で軍事指導に当たる。信じがたい話だが、軍事ジャーナリストの神浦元彰氏は「退職後、中国で再就職する元自衛官は少なくない」と言う。

「『遼寧』のように前線にいるケースは稀だが、後方で技術指導を行ったり、大学で軍事関連の教鞭を執る自衛官OBなら何人も知っています」

 権謀術数渦巻く中国のこと、その裏にはハニートラップによる脅迫や籠絡があるのではと想像してしまう。

「そこまでしなくても、ルートはいくらでもある。人民解放軍と自衛官の佐官クラスの交流は、民間団体を通じて盛んに行われている。また、大手商社の中国駐在員が仲介し、潜水艦の研究をしていた自衛官を退職後に人民解放軍の幹部に紹介したという例も知っている」(神浦氏)

 しかも、自衛官の情報保全意識は「どうしようもない」レベルだと言う。中国の軍事事情に詳しい軍事ジャーナリスト・清谷信一氏は話す。

「自衛隊は、本当に秘密にしなければならないことと、そうではないことの区別がついておらず、何でもかんでも機密扱いにする。だから現場にも情報保全の意識が育たない。駅のホームで、自衛官が未公表の情報をべらべら話しているのも耳にしたこともある」

 一方、中国事情に詳しいジャーナリストの富坂聰氏によると、中国側への軍事情報の流出には、民間が加担しているケースがあるという。

富坂聰氏

富坂聰氏

「軍事の分野で中国が欲しがる情報は、戦艦をどう動かすかといったような前線の話ではなく、ミサイルを真っすぐ飛ばすためのジャイロの技術や造船技術など、産業が中心。つまり中国としては、自衛官よりも、重機メーカーの技術者を対象に諜報活動をやったほうが意味があるわけです。ただこうした情報は、スパイ活動などしなくても、中国でのさまざまな便宜供与と引き換えに、重機メーカーからいとも簡単に入手できる」

 官民問わず、日本の情報保全はこのままでは筒抜けになる……。

【神浦元彰氏】
軍事ジャーナリスト・評論家。親しみやすい語り口に定評がある。 著書に『北朝鮮消滅―金王朝崩壊の衝撃、到来する破局』(イーストプレス)など

【清谷信一氏】
日本の国防や自衛隊の問題点を追究するジャーナリスト。著書に『国防の死角』(PHP研究所)、『防衛破綻「ガラパゴス化」する自衛隊装備』(中央公論新社)

【富坂 聰氏】
北京大学中文系に留学後、週刊誌記者などを経てフリージャーナリストに。テレビ等でも活躍中。近著に『中国の破壊力と日本人の覚悟』(朝日新書)など

取材・文/秋山謙一郎 奥窪優木 写真/AFP=時事
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