中国初の空母で自衛隊OBが戦術指導している!?

尖閣問題で中国の不法な攻勢が続くなか、驚くようなニュースが飛び込んできた! なんと中国空母に日本人が乗っているというのである! 噂の真相をさぐるべく、関係者に徹底取材した。そこで見えてきた、自衛隊の問題点とは!?

◆現役自衛官も、「その話を聞いた」と認めた!

遼寧,胡錦濤前国家主席

昨年「遼寧」の就役式の模様。胡錦濤前国家主席も出席した

 空母とは、その存在だけで脅威となる。いわば“政治的な兵器”だ。ゆえに空母の保有は、国家にとって、軍事的プレゼンスを高め、諸外国にその存在感を示すものとなる。大国を自任する中国にとって、空母を保有する意味は、まさに、ここにある。

 そんな中国悲願の初空母「遼寧」の、驚くべき情報を入手した。なんと同艦に、海上自衛隊OBが乗り組んでいるというのである!

 事の発端は、元海上自衛官で作家の惠隆之介氏の発言だ。’12年9月14日に放送された「沖縄は買われている!? 尖閣を問う! 志方俊之&惠隆之介緊急対談!」(シアターネットTV)において以下の発言があったのだ。

「中国の情報筋からの話によると、海上自衛隊OBが、中国空母に戦術指導のため乗っているらしい」

 SPA!がこの情報を基に関係者に取材をすすめると、実はこの「惠発言」以前から、中国空母に海自OBが乗り組んでいるという噂は防衛省情報本部や海上自衛隊内でも、既に話題に上っていたというのだ。

 では、その海自OBとはいったいどのような経歴の持ち主なのか。どういった背景から中国に渡り、「遼寧」に乗ることになったのか。

「退職した海自OBの再就職先が中国が出資する企業で、その関係で中国に渡り、空母に乗り組んで技術指導をすることになったと聞いています。当時は、にわかには信じがたい話と思っていたが、惠氏の発言で、信憑性の高い話として意識するようになった」(防衛省情報本部員の事務官)

 防衛省情報本部に勤務する海曹長も「防大出身のパイロットかタコー(航空戦術士)が、定年退職後、中国に渡ったと聞いた」と話す。また在外公館の防衛駐在官経験もある幹部自衛官も、「話を聞いたことがある」と前置きした上でこう見解を述べた。

「中国空母に戦術指導のために海自OBを乗せるのなら、それは潜水艦乗りでしょうね。そもそも海自は空母を保有しておらず、運用のノウハウを有していない。中国側にとっても、運用のオペレーションを知らない人物をわざわざ乗せる意味はない。とはいえ、何らかの形で、『遼寧』に海自OBが乗っていた可能性は、隊内での話から否定し難い」

 2人の話以外でも、パイロットやタコー、航空管制、潜水艦乗員とそれぞれプロフィールに違いがあるにせよ、中国空母に乗り組んでいるOBがいるという話を耳にした自衛官は少なくない。

清谷信一氏

清谷信一氏

 いずれにせよ、これらの話を総合すると、何らかの形で「遼寧」に、海自OBが乗り組んでいる可能性は低くはなさそうだ。

 一方で否定的な見方もある。中国の軍事事情に詳しい軍事ジャーナリスト・清谷信一氏は言う。

「惠氏の発言の背景はわからないですが、普通に考えて“機密の塊”である空母に外国人を乗せることはないのでは」

 ここで発言の張本人である、惠氏に聞いてみると、以下の回答を寄せた。

「一時、乗っていたと聞いている」

 テレビでの発言時は乗船していたが、今はもう乗っていないというのである。情報は錯綜する。

⇒【次回】「現役自衛官に迫る中国情報部の魔手」へ続く
http://nikkan-spa.jp/507265


◆中国空母「遼寧」とは

’85年に起工し’88年に進水した旧ソ連軍艦「ワリヤーグ」の未完成艦を、中国が’98年に購入。10年以上の歳月をかけて整備し、昨年9月、正式に就役した中国初となる航空母艦。今年8月15日には、終戦の日に合わせて軍事演習を行ったことでも話題となった

・要目 全長:305.0m 全幅:73.0m 吃水:11.0m
・速力 19ノット以上、最大29ノット
・兵装 搭載機約70機、乗員約2000名
・母港 山東省 青島軍港

【清谷信一氏】
日本の国防や自衛隊の問題点を追究するジャーナリスト。著書に『国防の死角』(PHP研究所)、『防衛破綻「ガラパゴス化」する自衛隊装備』(中央公論新社)

― 中国空母「遼寧」に日本人乗組員がいる!?【1】 ―

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