雑学

牛肉よりヘルシー!話題の「シカ肉料理」を食べてみた

農作物や在来種に被害をもたらし、生態系を脅かす鳥獣たち。しかし、見方を変えれば「害獣」は高級食材でもある。工夫次第で益獣となりうるこれらを実際にいただいて調査してみた!

◆里山・田畑・家畜へ被害をもたらす獣編<シカ>

コムアイ,シカ焼きマタギ風

害獣問題に強い関心を持つ「水曜日のカンパネラ」のシンガー・コムアイさん。料理は「シカ焼きマタギ風」

 農作物を食い荒らしたり、個体数の増加で生態系を崩したり、希少な植物を絶滅に追い込んだりと、深刻な被害をもたらす害獣。その代表例がシカである。野生鳥獣による農作物の被害額は、年間で200億円を超えるが、なかでもシカによる被害額は82億6000万円(平成23年度)と第1位。また野生鳥獣の森林被害でも、被害面積の7割はシカによる枝葉や樹皮への食害によるものだという。以前はメスジカの捕獲は禁止されていたが、個体数の増加も問題になったため、’07年には雌雄ともに狩猟可能に。近年、シカの料理を提供する店が増えていることには、そのような背景もあるのだろう。

 さて、そのお味は……ということで、実際にお店に直撃! まずは、日本初の“エゾシカ専門カフェ”として話題を呼んでいる三軒茶屋の「エゾシカフェ」へ。1品目は「エゾシカロースト」。真空低温調理法でボイルされたモモ肉は驚きの柔らかさで、噛むほどに香り高く深い味わいが広がっていく……。獣肉の“獣臭い”“硬い”というイメージとはすべてが正反対だ! もう1品の「エゾジカのテリーヌ」は、肩肉やスネ肉を挽き肉にして、香草などを混ぜて焼いたもの。こちらはさらにクセが消えており、言われなければシカとすら気づかなかったかも!

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 次は長野県茅野市の山間に店を構えるフランス料理の「オーベルジュ・エスポワール」。オーナーシェフの藤木徳彦氏は、信州ジビエを広めた中心人物で、ジビエ料理を全国に普及拡大させ、野生鳥獣被害の減少や地域の活性化を目指して設立された「日本ジビエ振興協議会」の代表を務める人物だ。そんな藤木氏がシェフを務める店では、「鹿肉の自家製サラミ 信州りんごの香り」をいただいた。噛むほどにじゅわっと濃厚な旨味が口の中に広がる感覚は、普通のサラミでは味わったことないもの! 野性味溢れる味わいに、リンゴの爽やかさがいいアクセントになっていた。獣肉=ワイルドな味や料理を想像する人もいるかもしれないが、フレンチ伝統のジビエ料理では、その旨味や風味を上品に味わえる。

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鹿肉の自家製サラミ 信州りんごの香り

【鹿肉の自家製サラミ 信州りんごの香り】シカの腕、スネ肉などを香辛料と塩で味付けし2か月ほど寒風に。300円・税別(オーベルジュ・エスポワール)

 最後に国内外の多種多様な獣肉を気軽に食べられる「獣肉酒家 米とサーカス」へ。

 人気の「鹿挽肉のハンバーグ」は、鹿挽肉と玉葱、山芋を合わせてふんわり焼き上げたもの。同店では「鹿ハツの竜田揚げ」、「鹿ロースステーキ」といったシカ料理のほかにもジビエ料理が充実している。

 なお鹿肉は「牛肉と比べてカロリー3分の1、脂肪分15分の1、鉄分は3倍で、体に良くてヘルシー」(同店・宮下慧さん)と良いところづくしで、栄養面での魅力も満点だった。

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鹿挽肉のハンバーグ

【鹿挽肉のハンバーグ】ソースは写真のアボカドマスタードソースorおろしポン酢ソースで。800円(獣肉酒家 米とサーカス)

【エゾシカフェ】
鹿肉のおいしさを多くの人に知ってもらいたいと、店主の石崎英治氏がオープン。毎週金曜日の営業で、エゾシカ料理を振る舞っている。
詳細は、http://ezoshicafe.q-easy.jp/

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【オーベルジュ・エスポワール】
信州の素材を使ったフレンチやジビエ料理を堪能できる。
住:長野県茅野市北山蓼科中央高原
営:ランチ12~14時 ディナー18~20時
休:木曜
http://www.auberge-espoir.com/

【米とサーカス】
シカ、クマ、イノシシなどのほか、ダチョウなど外国産の獣肉料理も。新宿三丁目に姉妹店「パンとサーカス」が12月にオープン。詳細は、http://kometocircus.com/

― [害獣グルメ]食ってみたら美味かった【1】 ―




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