駅員がウンザリする「鉄ヲタの知識自慢」
「お客様は神様です」なんてあまりにも有名な言葉もあるが、かといって客は店員に威張り倒していいわけではない。「知らぬ間に自分もしているかもしれない」という自戒の念も込め、さまざまな接客シーンでの客のウザ自慢を集めた。
◆浴びせ倒し系自慢【駅員】
大手鉄道会社で駅員として働くSさん(男性・23歳)は、時刻表片手に訪れて知識自慢をする鉄ヲタに悩まされているという。
「どこそこの列車の編成が変わったとか、特急列車の運休による使用車両の変更はどうだとか、言ってくることがイチイチ細かい。新型車両の仕様を聞かれて『わかりません』と言ったら、1時間近くレクチャーを受けたこともあります。要は僕ら駅員に鉄道の知識で勝って満足したいんでしょう。でも、僕は鉄ヲタでもなんでもないし、お客様への乗り換え案内にも検索サイトを使っているくらいですからね。暇なときならまだしも、忙しいときもお構いなしだから、勘弁してほしいですよ」
勝ち誇ったように駅をあとにする鉄ヲタ君の後ろで、駅員たちはほっと胸をなでおろしているのだ。
◆学歴系自慢【塾講師】
モンスターペアレントが幅を利かせる昨今、学校だけではなく塾の講師でも苦労が。進学塾講師のSさん(女性・32歳)は言う。
「そこそこ成績のいい高2女生徒の父親に、面談で『志望校合格にはまだ少し足りない』と話したら大激怒。自分の学歴や偏差値を聞かれ、『ウチのコのほうが上じゃないか。お前に言われる筋合いじゃない!』と。腹が立ちましたが、その場は謝ってすませました」
しかし、“子供自慢”はまだマシで、なかには“自分の学歴自慢”を繰り広げる親もいるのだとか。
「『私は早稲田だけどあなたは?』みたいなことを言われます。『九州大学です』と答えると、今度は高校時代の成績自慢。私と張り合っても意味がないと思うんですが」
親の自慢は子供の首を絞めるだけなのだ。
― 接客業[お客のこんな自慢話]がウザい!【12】 ―
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