結成27年のTHE RYDERS キープ・オン・パンク ロック!の秘訣は「脳に贅肉をつけない」vol.3

結成から27年、日本のパンクロックシーンをけん引してきたTHE RYDERS。いまもって、アツくいられるワケとは? その秘訣を訊いてみた。

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――上の世代や同世代で頑張っているバンドをどう思いますか?

J.OHNO:上の世代のバンドっていうのは、俺からすると“テレビの人たち”っていう感覚なんだよね。きちんと事務所に所属して、レコード会社もある芸能人っていう感じで。要は、選ばれた人たち。すごいなって思うよ。だって、俺らは基本的に野良だから(笑)。

KOJI:それはあるよな。ザ・モッズとかにしても、いまだに“テレビで観た人だ”って思っちゃうもん。決定的に違うよ。俺たちと俺たち以下の世代が、本当の意味でストリート発のロッカーっていう感覚なんだよね。

J.OHNO:ただ同じステージに立つときは、絶対に負けちゃいけないとは思うけどね。

KOJI:その気持ちがなくなったら終わりだよな。ライバル心みたいな気持ち。

J.OHNO:うん、だから必要以上には接近しないようにしているかもね。ボーカリスト同士は、特にその傾向は強いな。

――若い世代のバンドは、どうご覧になっていますか?

J.OHNO:まずテクニック的に、すごく上手というのはあるよね。あとは日本人の人間性も変わってきている印象がある。これもまた世代論になっちゃうんだけど、サッカーが日本人を変えた部分も大きいんじゃないかと思っているんだ。今まで接してない国旗が日本に入ってきたイメージなんだよ。アルゼンチンとかウルグアイとか、それまでの日本人は日常で意識しなかったでしょ。スペインリーグとか、イタリアのセリエAとかさ。様々なリズム感とか、食生活の影響もあるのかもね、若手は。

なにせ俺なんかは、野球と相撲とプロレスだから。野球だと日本とアメリカとキューバ、それにアジアの数か国とかのイメージだったしね。

――サッカーの影響で、“カッコいい”とういう概念の幅が広がった?

KOJI:選択の幅が広がったというのは、間違いなくあるよな。そうすると、やっぱり音にも影響は出てくるよ。俺はサッカーちょっとかじった時期もあるし。

J.OHNO:要するにインターネットの普及もあって、世界中のいろんな音楽が簡単に聴けるし、いろんな技術が手に入るわけだから。あと食生活の変化で、日本人の体形も変わったし。リズムの感覚はじめ、スマートで器用だし、よりグローバルな感覚になったのかな。でも当たり前だよね。入ってくるものが違うんだから、出る音も違ってくるでしょ。

――では、そういった感性が異なる若手バンドからTHE RYDERSがリスペクトされている現状は、なぜ起こっていると思いますか?

KOJI:……難しいね、自分たちで分析するのは(笑)。

J.OHNO:そういうグローバルな感覚を持ったスマート世代からすると、俺たちの泥臭さが新鮮に映るのかもね。自分たちだと、わからないけどさ。そんな目で見られているならうれしいけどね。

KOJI:若手の連中が俺たちとは違うなって感じるのは、歌詞の部分が大きいかな。今のメロコアとかスカの人たちって、平気で英語で歌うじゃない。たしかにそっちのほうがノリもいいんだけどさ。俺なんかは日本人が日本語で歌うっていうのも、“パンク”っていう要素で大事だと思っているわけ。カタカナの“パンク”っていう。

J.OHNO:実をいうと、俺たちも英語詩で歌おうって真剣に考えた時期もあったんだけどね。英訳してくれる人とか少なかったし、しかもそうゆうの出来る人って忙しいんだよ(笑)、つかまらない、で成立しない。俺たち自体、そういうグローバルな世界に憧れた世代ではあったんだけど、自国語使わないのも、逆におかしなことだし。サビなんかは、英語じゃないと、ゴロが悪かったり。

まあミックスしてやる感じにはなってる。俺たちより若い連中は、どうしたことか、実にうまく英詩を現実にやったわけだね。特にエピタフとか出てきた頃だよね。ランシドとかさ。グリーン・デーも同じような時期かな。

――確かにあの頃、国境とかジャンルの垣根が一度壊れましたよね。そこでTHE RYDERSも方向性が変わる可能性があったと。

J.OHNO:うん。別に俺たちも自分たちの過去のスタイルに固執しているわけじゃなくて、そのときそのときでいいものを吸収したいと考えているしね。

KOJI:少なくても、ずっと一緒では全然ないよね。俺たちも意地で続けていたわけじゃないだろうし。

J.OHNO:やっぱり俺たちだってコピーバンドじゃないからさ。誰かみたいになったってしょうがないじゃん。オリジナルの表現を、ずっと何十年もかけて探し続けているわけでね。俺たちの曲で「I Wanna Be On My Own」っていうのがあるんだ。<俺は俺になるために 転がり続けるぜ>っていう歌詞なんだけどさ。この27年っていうのは、自分探しをずーっと続ける旅だったのかもな。

――その旅っていうのは、現在、何%くらい進んだところなんですかね?

J.OHNO:アハハ! 面白いこと聞くね(笑)、いい質問だ!(笑) でも、どうだろうな……。8割から9割くらいは進んだのかもしれないな、自分の納得できるって事では。もちろん途中では“間違えたかな?”って思うこともあったけどさ。

まぁ、それも含めて自分の人生だから。まあこれを見てくれている人達にも、瞬間、瞬間の判断をしっかり意識して、生きてほしいよね。結果が良くも悪くも。俺的には、その瞬間を生きてきて、気がついたら長い時間が経っていたというだけの話。まぁこれからも気合入れて走り続けますよ!

【THE RYDERS】
日本のPUNK BAND。ファストでストレートが持ち味。1987年にVo,OHNO Bass,KOJIを中心に結成。同年「GET GOOD LOVIN’」をキャプテンレコードよりリリースし、インディーズデビュー。翌1988年にVAPより「THE RYDERS」にてメジャーデビュー。当時では、タトゥーを入れたシンガー、ニューヨーク・パンクを彷彿させるサウンドやヴィジュアルは珍しく話題となった。デビュー当時から硬派でアウトローなイメージを持つ。自らを「雑草」と呼び、歌詞にも反骨精神や社会に対してのシニカルさを取り入れた数多くのワーキングクラス賛歌を取り込み、幅広い層から支持を得ている。 ストレートで激しいファストパンクにもポップセンスがあり、展開のある様々なリズムを取り入れた楽曲が特徴である。ライブは、バンドとファンとのポジティブでワイルドな一体感のあるステージが特徴。アメリカ、韓国のツアーやCDリリース等など、海外での経歴も持ち合わせる。25周年を越えてなお勢力的な活動を続けるPUNK BANDである。ライブスケジュールなど詳細は、公式HP(http://www.the-ryders.com/)をチェック。また、THE RYDERSが出演するパンクフェスイベント「PUNK BAR H.O.D 10th Anniversary Party」では、あのラフィンノーズやロリータ18号なども参戦する。この機会に生でTHE RYDERSを堪能すべし!!

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●アルバム『ONE FOR ALL』(2013年)
●PHOTO DVD DATA & MOVIE 2DVD『ATTITUDE ’08-’10』(2011年)
●DVD『EASY COME EASY GO Document1992&20xx』(2013年)

<取材・文/小野田 衛 撮影/難波雄史(本誌) 撮影協力/PUNK BAR H.O.D bar plastic model>

ONE FOR ALL

痛快なポップセンスが光る衝動のパンク・ロックを体感しろ!!

ATTITUDE '08-'10

26曲70分超えのスライド&ライブDVDと2000枚以上のPHOTOデータ

Easy Come, Easy Go! ~Document 1992 & 20XX~

THE RYDERSの歴史の一部を垣間見れる待望の映像作品

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