【都内ブルセラ店の価格調査】高偏差値でセーラー服のものほど高価
1990年代、援助交際ブームと共に社会問題化したブルセラ女子高生。女性たちがブルマや制服を渋谷などの繁華街にある買い取り店に売りに出し、それをオヤジたちが購入。なかには、ブルセラショップでの生脱ぎ写真をセットにして販売する業者も存在し、当時大きな議論を呼んだ。
あれから20年。渋谷の街や若者は大きく変わったが、ブルセラ自体はまだ生きているという。
都内繁華街の雑居ビルにあるブルセラショップ「Y」。「東京都青少年の健全な育成に関する条例」により、使用済み下着の委託販売は条例違反。同店では下着こそ販売していないが、都心部の誰もが知る有名高校の制服やブルマを中心に、地方高校の制服やバッグ、部活のユニホームまでが売られている。定価が2万〜5万円の制服は「中古」になると8万〜20万円ほどの値段がつけられている。
ブルセラショップにおいてある制服は学校によって価格帯に差があることは今も昔も変わらないが、その一部を値段の高い順に見ていこう(価格はY店調べ)。
・「T女子学園」「O学園」「F学院」……30万円
・「S女子学院」……28万円
・「私立S」……26万円
・「私立H」……21万円
・「県立S」……20万円
◆高偏差値・セーラー服ほど高値がつく
ブルセラの市場価格で各学校の価値基準を比較するというのは本稿の趣旨ではないため学校名は伏せる。リストアップした価格帯は店舗や在庫状況によって変動があるためあくまで参考値だが、全体的な傾向は存在する。
まず、原価が高い冬服のほうが、夏服よりも平均6万〜8万円ほど高くなるのは当然だが、全体的に高偏差値でセーラー服のものほど高価になる。
一番高値となった上位の3校はその最たる例で、偏差値はどれも65以上でセーラー服。一方、お嬢様校として有名な東京の「Y」の売値は10万円と伸び悩む。
高偏差値の学校の制服が高値で売られるのは、「清廉なイメージのある秀才が、こんな副業を?」ということに興味を持つ客たちが多いからなのかもしれない。
さて、読者のなかには「一体、だれがこんな値段で制服を買うのか?」と思う人もいるかもしれない。だが、店内に並べられた数百点の商品の中には、しっかり「売約済み」とシールが貼られた制服を2〜3着確認できた。
現在のブルセラ市場は、ピーク時よりも供給量が減ったため、価格が高騰しているともいわれる。こうした店舗は需要がなくならない限り、姿形を変えて残り続けるのだろう。が、供給元となる女学生の皆さんには、「どういう人間が、どういう目的で、自分の制服を買うのか?」というところを、改めて自覚してほしいところだ。 <取材・文/日刊SPA!取材班>
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