日本でテロに狙われやすい場所はドコ?
昨年11月にはパリ、そして今年1月にはジャカルタの市街地でテロが発生し、多くの一般人が巻き添えとなった。昨年1月に後藤健二氏、湯川遥菜氏がシリアで殺害された際には、明確に「すべての日本人が標的だ」と宣言され、イスラム国への恐怖は高まるばかり。
果たして今後、日本人が彼らの標的となる可能性はいかほどなのか? 軍事ジャーナリストの黒井文太郎氏に話を伺った。
「日本国内でイスラム国によるテロが起きる可能性はあまり高くない、というのが私の見解です。理由のひとつに挙げられるのは、昨今は『ホームグロウン・テロ』といって、現地在住で土地勘のあるイスラム国シンパがテロの実行犯となることが多いんです。しかし、日本では約10年前から公安がシラミ潰しに“過激派”の存在を調べていますが、まったく挙がっていないのが現状。イスラム教徒はいても、基本的にお金を稼ぎに来ているので宗教色が強くないんです。つまり、効果的にテロを起こすための“人”がいません」
そもそも、彼らがメインターゲットと考えるのはイスラム国に対しての空爆や有志連合に軍事支援を行っている国々。「日本はそれほど“おいしい”ターゲットではない」というのが黒井氏の見解だ。
「彼らとしては、テロを起こすなら最大の敵である欧米諸国を狙って仲間内から注目されたい、評価されたいと思っているのが正直なところです。ただ、可能性が低いとはいえ、テロで狙われやすい場所は知っておくに越したことはないでしょう」
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『イスラム国の正体』 中東問題に詳しい軍事ジャーナリストが、狂気の残虐集団の真実の姿を伝える衝撃の一冊。 |
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