更新日:2018年02月13日 13:25
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ガン患者の多数は「年収は減ったが、金銭的に困ってはいない」

 日本人の2人に1人はかかると言われているガン。“不治の病”というイメージはいまだに根強いが、「ガンと診断されてからも働き続けることは可能」という事実もある。治療技術が進歩している分、昔ながらの常識に促われたままでは見失うことも多い。現代のリアルなガンとの付き合い方を考えてみたい。 ガンとお金<ガン患者75人に聞きました> ●Q1.ガンと診断されてから、世帯収入に変化は? 収入の変化・減った…43人 ・変わらない…30人 ・増えた…2人 ●Q2.金銭的な穴を埋めるためにしていることは? 金銭的な穴を埋める方法・特になし…37人 ・節約…18人 ・家族の援助…7人 ・副業…6人 ・貯金の切り崩し…3人 ・引っ越し…2人 ・投資…2人 ●Q3.ガンと診断されてから、目立って支出が増えた項目は?(治療費以外で) ・交通費…30人 ・生活費(特に食費)…8人 ・特になし…20人

年収減が多勢を占めるもお金に困る人は少数

 ガンになるとカネがかかるというイメージは根強い。医療費はガンの種類やステージによっても異なるが、アンケートでは5割の人が「金銭的な穴を埋めるためにしていることはない」、つまり特に金銭的に困ってはいないことが判明。保険でカバーできる治療で済んだケースが大半な上、高額療養費制度(自己負担額が1か月で一定額を超えた場合、超えた分が払い戻される)の適用を受けたり、医療保険から一時金を受け取ったりした人も多く、むしろ“お金が余った”ケースさえ見られた。 「入院時の自己負担額は10万円ほど。その後は経過観察で数か月に1回検査をしているのみなので、合計15万円もかかっていないが、ガン保険で100万円の一時金が下りたので、ありがたくローンの返済に回しました」(45歳・肺ガン)  もっとも、就労時間を減らしたり、社内でのポストが変わったりで、世帯収入が「減った」という人も半数以上おり、家計に余裕があるというわけでは決してない。
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医療費以外の出費も
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