更新日:2022年08月08日 03:15
デジタル

オワコンではない!? 密かに再評価されているmixiの今

 「SNS疲れ」、「ソーシャル疲れ」といった言葉が広まって久しい。  Facebookなど実名を公表し、職場の人にまで個人が特定されているSNSでは、安易な投稿がトラブルの火種にならないとも限らない。そこまで大事にならないにしろ何かと気を使ってしまい、そんな億劫な思いをしてまでSNSを利用することに疑問を抱く人は少なくないだろう。  よりクローズドで少人数のサークル的なSNSや、ビジネスパーソンに特化するSNSなど、細分化が進み各SNSごとの特徴が色濃く出ている今、密かに再評価されているのがmixi(ミクシィ)である。  mixiは現在の10代にとっては「モンスト」などスマホゲームの会社という認識の方が強いかもしれないが、アラサーにとってはSNSの原体験ともいえるサービスだ。ゼロ年代後半、学生を中心に大流行したがTwitterやFacebookの台頭で利用者は減少、放置されたアカウントも増えていった。

マイミクは壊滅状態(?)でも、コミュニティは活況

 しかし、現在mixiにログインしてみると、その実状は多くの人が抱くイメージとは、少々趣が異なる。たしかにmixi上の友達である「マイミク」は、ログイン情報や更新情報をみる限り死屍累々といった状態かもしれない。しかし、mixiのコミュニティに関しては今も活発に活動しているところが少なくない。それは、まるで過疎地域に新たに移り住んだ新住民と旧住民が共同でつくりあげた新たな地域コミュニティ文化のよう。 ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1225630

mixiのコミュニティやオフ会・イベントを紹介する「よりミク」(https://yorimixi.jp/)では、実際にオフ会に参加した記者によるレポート記事などが読める。運営事務局の公式オフ会なども開かれている

 スポーツや音楽、コンパ系の飲み会といった定番のコミュニティのみならず、出産や子育てなどの“相談系コミュニティ”も盛んで、ライフステージに応じて利用者が移り変わりながら多くの人に活用されている。こうした交流や利用のされ方は他のSNSではイメージしにくい。匿名性を担保しつつ一定の信頼感を維持してきたmixi独自の文化が、強く反映されているのだろう。  かつてよりmixiは全盛期から地域別にコミュニティが作られることも多く、同好の士との気軽な交流と相性が良かったが、現在もミスチル縛り・アニソン縛りといった“縛りカラオケ”や、バイクのツーリングといった様々なオフ会やイベント周りの趣味コミュニティも賑わいを見せている。
次のページ right-delta
「足あと」の復活や「mixi離れ」した人のための再開手引きも
1
2
おすすめ記事