古舘伊知郎、新番組収録に「まったく余裕なし」
「12年間報道をやっていて、ポッと都合よくおめおめと戻った元々の主戦場・バラエティですが、やっぱり街並みが変わっていた。いい点はデジタルな、アップテンポで素晴らしいバラエティもあるし、MCの力を含めて面白い番組もある。また、ひな壇芸人といわれて久しいですが、絵柄や作り方が似ちゃうようなバラエティも多い。『フルタチさん』という番組は、裏番組が強いし、裏番組を見てる人をこっちの来させるのは無理だと思ってる。そうじゃなく、日曜の夜7時~9時の2時間、テレビを観てない人、テレビから離れつつある人にちょっと見てもらうような、そんなアナログな番組を目指している」
フリーアナウンサーの古舘伊知郎氏が、26日、フジテレビ系新番組『フルタチさん』(11月6日スタート・毎週日曜午後7時~8時54分)の初回収録を終えた後、囲み取材に応じた。放送時間帯“日7”は『ザ!鉄腕!DASH!!』(日本テレビ系)、NHK大河ドラマ、『モヤモヤさまぁ~ず2』(テレビ東京系)など人気番組がひしめく激戦区。10月からは、『日曜もアメトーーク!』(テレビ朝日系)、『クイズ☆スター名鑑』(TBS系)もスタートして鎬を削るだけに、古舘氏の自らの番組への評価は思った以上にシビアだった。
番組のキーワードは「ひっかかる」。「鍋を食べるときは、なぜ和気あいあいなのか?」といった、日常の疑問を独自の視点で掘り下げる。
『報道ステーション』(テレビ朝日)を「不自由な12年間だった」と言い残し、3月末に卒業して以来、初のレギュラー冠番組となるが、報道への思いが言葉の随所に感じられた。
「喋るのが好きなんですよ。報道は、そうしなきゃいけないのは理解しているけど、『容疑者がいたラーメン店では』『一方、男らは』とか言う……僕、ダメで。『ラーメン屋さん』って言いたい。日常で『ラーメン店』って言わないじゃないですか。それに、若い女性記者が平気で『男らは』とか言う。ニュース用語でガチガチに縛られて、何十秒という決められた尺で読み上げる……僕はそういうのがダメで、もっとルーズにやりたい。その意味では、楽しいですね
報道の縛りから解き放たれ、天性のトークスキルを発揮できる新天地で、本領発揮となるか。“舌好調”のトークは、ノーベル文学賞に選ばれたが連絡がつかず、ノーベル委員会が「失礼」「不遜だ」と批判したとされるボブ・ディランにも及んだ。
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