古舘伊知郎、新番組収録に「まったく余裕なし」
「あれこそがボブ・ディラン。あれだけ作り込んで生きてきた人ですよ。マーティン・スコセッシ監督がドキュメンタリーを撮ってるけど、全身ボブ・ディラン。連絡取れなくていいじゃないですか。だからこそのボブ・ディランですよ。ノーベル委員会が本気で連絡取りたいなら、コンサート会場で出待ちすればいいんですよ。指名手配犯に投降を呼びかけるみたいに、飛行機から『ディラン、出てこい!』と書いたビラをばら撒いてもいないでしょ。どこかお約束っぽい。授賞式に来なくてもいいじゃないですか。それくらいの覚悟はしてないと。ディランが賞を受けるか受けないか、答えは『風に吹かれて』いるわけですから。ボブ・ディランをどうこう言いたいわけじゃなく、ニュースが一辺倒にしか報じられていない。この番組では、独自の視点でいろいろなものを見ていきたいですね」
取材の最後、古舘氏はこう締め括った。
「『古舘まったく余裕なし』って書いてください。そうでもしなきゃ、見てもらえないんだから。数字が悪かったら、顔にモザイク入れて、音声も変えてもらって(苦笑)、僕は逃げます!」
『ワールドプロレスリング』でスポーツ実況の新機軸を模索した古館氏は、その後、テレビニュースの顔となったが、再びテレビの最前線に戻った彼がどんな新しい顔を見せてくれるのか? しばらくは注意深く見守りたい。
取材・文/日刊SPA!取材班 撮影/織田曜一郎
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